中国のTD-LTE携帯、2017年の出荷台数は1億8000万台に=IDC
世界的に有名なIT専門調査会社のIDCは最新のリサーチの中で、「中国工業・情報化部(工業・情報化省)の3大通信事業者へのTD-LTEシステム4G営業許可証の交付は、通信市場に深い影響を及ぼす。TD-LTE携帯電話の出荷台数は急増し、2017年には1億8000万台に達するだろう」と予想した。北京日報が伝えた。
IDC中国電気通信研究部上級アナリストの沈建勇氏は、「4G許可証の交付により、中国は正式に4G実用化元年に入った。3大通信事業者はいずれもTD-LTE許可証を取得し、TD-LTE陣営の実力が大幅に強化された。当社は中国4G事業の実用化は、通信市場に大きな影響を及ぼすと判断している。3大通信事業者が正式にTD−LTE陣営に加入したことで、産業の自信を大幅に高め、急速な成熟化を促す。またTD-LTE端末は少数派市場から重要な市場に成長する」と指摘した。
IDCによると、ネットワークのカバー範囲が狭い、事業者が少ない、端末価格が高額などの原因により、TD-LTE端末市場(特に携帯電話)の発展は近年緩慢になっていた。2013年9月時点で、世界のTD-LTE携帯電話の出荷台数は、4G携帯電話全体の1%のみだった。中国がTD-LTE事業を正式に推進するに伴い、世界のTD-LTE端末市場の発展も加速されるだろう。
IDCは、2017年のTD-LTE携帯電話の世界出荷台数は2億2000万台に達し、4G携帯電話に占める比率が23%に急上昇すると予想した。出荷台数の急増に伴い、携帯電話の価格も大幅に低下する。2017年にTD-LTE携帯電話の世界平均価格は、2013年の37.2%のみとなる。
IDCは、中国TD-LTE端末市場も高度発展を迎え、多くの端末メーカーが安価な携帯電話を発売すると指摘した。2015年の中国TD-LTE携帯電話の平均価格は、1500元(約2万5500円)を下回るだろう。
しかしIDCは、4Gは中国市場にとって、依然として新鮮な物事だと指摘した。ネットワーク実用化の初期において、TD-LTE規格を支持するスマートフォンの不足が、4G発展の一時的なボトルネックになる。また今後長期に渡り、4Gネットワークは2G・3Gネットワークと共存する必要があり、チップは異なる規格とバンドをサポートしなければならない。これは端末設計の大きな課題となり、メーカーは2G・3G端末以上の要求を突きつけられる。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月9日