神舟10号とこれまでの宇宙船の相違
有人宇宙船「神舟10号」が11日、打ち上げに成功した。神舟9号の打ち上げ成功から1年足らず、楊利偉氏による初の有人宇宙飛行からは10年となる。英雄が次々に現れ、宇宙船も新しくなったが、変わらないのは宇宙飛行の夢だ。神舟10号はこれまでの宇宙船と何が異なり、どのようなブレークスルーを果たしたのだろうか?
■神舟10号と神舟9号はどれほど違うのか?
中国科学院院士で航天科技集団科学技術委員会主任を務める包為民氏は以前「神舟10号は技術面で神舟9号を比較的良く継承している」と指摘した。
「有人宇宙船は一度成功すると、その技術が次第に定型化する。だが機体の質を確保するために、生産工程はより精密になりうる」と、「中国有人宇宙飛行プロジェクト突出貢献者」の栄誉に輝いた王治易氏は指摘。「ソーラー・パネルの基板を例に取ると、生産工程の厳格な制御によって同じ重量でより高性能の基板構造を実現した」と述べた。
同様の改良は他にも多くある。航天科技八院805所の専門家は「神舟9号と比べ、今回はカメラの配置を最適化し、打ち上げ過程で機体全体の状態をより良く、より全面的に監視できるようにした」と述べた。
こうした細部の改善を多く積み重ねることで、神舟10号はより頑丈で、より安全なものとなった。