神舟10号とこれまでの宇宙船の相違 (2)
■実験的飛行から応用的飛行に移るまでの難しさは?
これまでの有人宇宙飛行は全て実験的飛行であり、今回の神舟10号が中国初の応用的有人宇宙飛行となる。神舟10号までに中国は4回宇宙飛行士を宇宙に送り込み、無事帰還させることに成功した。5回目の飛行でようやく「応用的」と呼ぶことができ、それまでは全て「実験的」と見なされるのはなぜか?
「成功イコール成熟ではなく、成熟イコール信頼性でもない」。航天科技八院を定年退職した専門家、陶建中氏は「開始当初の成功はブレークスルーとしか呼べないが、4回の有人宇宙飛行は、われわれのランデブー・ドッキング技術がすでに成熟したことを証明している」と指摘した。
航天科技八院805所の専門家は「神舟7号までわれわれは毎回酒泉基地に3カ月余り滞在した。神舟8号、9号になって2カ月で任務を完了できるようになった。技術の成熟は効率の向上をもたらす」と例を挙げた。
有人宇宙飛行自体が問題でなくなって初めて、より多くの事を行えるようになる。「今回の飛行は科学実験が中心だ」。陶氏によると神舟10号は宇宙機技術、宇宙医学など30件余りの科学実験を行なう。これは神舟9号の2倍以上だ。