東通原発の断層調査始まる 原子力規制委
【小坪遊】東北電力東通原発(青森県)の敷地内に活断層がある疑いが指摘されている問題で、原子力規制委員会は13日、現地調査を始めた。敷地内の断層が敷地周辺の活断層に引きずられて動く活断層かどうかを調べる。敷地内の断層も活断層ならば耐震補強などの対策が必要になる可能性がある。
規制委の島崎邦彦委員長代理らは13日午前、現地に入った。東通原発には地層のずれが見つかっている。メンバーは試掘溝などを確認してずれの原因を調べ、20日の評価会合で活断層かどうかを判断する。
ずれの原因について、東北電力は地下水を吸収した粘土が急にふくらんだ「膨潤」で説明できるなどとし、活断層ではないと主張している。
東通原発は、関西電力大飯原発(福井県)や日本原子力発電敦賀原発(同)と異なり、重要設備の直下に調査対象の断層が確認されていない。今回調査したずれが活断層と判断されても、廃炉につながる見込みは低い。だが、耐震安全性の見直しを迫られ、再稼働は遠のく可能性がある。
規制委による敷地内にある断層の現地調査は大飯原発、敦賀原発に続いて3カ所目。
asahi.com 2012年12月13日
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