上海自由貿易区の注目用語 ネガティブリスト管理等
中国(上海)自由貿易テスト区が徐々に完成に近づくのに伴い、「ネガティブリスト管理」、「一線を開放し二線を管理する」、「複製可能」といった関連の用語が注目を集めている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
▽ネガティブリスト管理 制度のイノベーションであり政策による優遇ではない
各種の「特区」や「新区」をベクターとして、税金面での優遇を含む各種の特殊な政策を実施することが、中国の改革開放がこれまで通ってきた道だった。「幅広い優遇制度」が徐々に主流になるのに伴い、制度のイノベーションが政策による優遇に取って代わるようになり、新たな改革開放における力点になっている。上海社会科学院世界経済研究所の張幼文所長は、「制度のイノベーションを第1位に置くことが、中国(上海)自由貿易テスト区の内容の核心だ」と話す。
自由貿易テスト区の制度のイノベーションを最もよく体現するのは、投資体制における大規模な改革だといえる。
国務院常務会議でこのほど示されたように、同テスト区では世界で行われている「ネガティブリスト管理」のモデルを模索することになっており、このネガティブリスト管理という言葉が急速に経済分野で話題の用語になっている。
ネガティブリストというのは、実際には投資分野の「ブラックリスト」のことだ。ネガティブリストから漏れていることであれば、法律で禁止されていない限り実施が可能だ。中国社会科学院(社会科学アカデミー)世界経済・政治研究所の宋泓研究員は、「このリストには政府の管理方法や管理構想の変化が現れており、政府の権力を制限して、市場や企業により大きな役割を発揮させようとしている」と話す。