上海自由貿易区の注目用語 ネガティブリスト管理等 (3)
▽複製可能で普及可能 国の戦略であり地方の戦略ではない
「複製可能で普及可能な経験」の形成が、中国(上海)自由貿易テスト区に対する国務院の最も基本的な要求だ。
同テスト区が正式に認可を取得した前後に、国内の多くの地域から自由貿易テスト区の建設構想が次々に打ち出された。上海の先行テストモデルは、きょうだい分の省・直轄市にとって一つのモデルになるといえる。
上海現代サービス業連合会の周禹鵬会長によると、国家戦略という高みから同テスト区をみることがぜひとも必要だ。同テスト区は多くの点で、同種の改革にとって有益な経験を蓄積するものとなる。たとえば自由貿易テスト区の管理機関の設置では、平らかで、小型で、権限を授与されているとの原則を踏まえるのがよいという。そして、関連の法律の暫定的な停止を土台とし、さらに一歩進んで、全国人民代表大会が同テスト区に法律制定の権限を授与すればどうかと提案する学者がいる。
またテスト区の内側と外側の統括の問題もある。今後、内側では「一線(国境線)を徹底的に開放し、二線(テスト区以外のエリアとの境界線)を効率よく管理し、テスト区内の流動は自由にする」政策が実施される予定だ。
人民元の国際化では、同テスト区も重要な役割を演じる見込みだ。中国人民銀行(中央銀行)上海本部の国境を越えた人民元業務担当部門の施リア副主任によると、今後はテスト区内に人民元建て決済の国際的金融資産取引プラットフォームを構築して、人民元の海外進出にサービスを提供していく。関連の統計に基づくと、人民元はまもなく世界の支払い通貨ベスト10に入る見込みだ。人民元発行国である中国には、テスト区にこうしたプラットフォームを構築する責任があるという。(編集KS)
*リ:「玉偏」に「利」
*ア:「女偏」に「亞」
「人民網日本語版」2013年9月6日