音楽サイトが5日から有料化試行 定着は困難?
中国では、これからインターネットで無料で音楽を楽しむことができなくなる可能性がある。3日に行われたある科学技術企業の携帯電話発表会で、協力パートナーの音楽サイト・蝦米音楽網の王小◆最高執行責任者(COO)が述べたところによると、今月5日から同サイトをはじめ、百度音楽、QQ音楽、酷狗音楽、多米音楽、酷我音楽といった有名音楽サイトが軒並み有料化テストをスタートし、2カ月間の過渡期が設けられるという。「国際金融報」が伝えた。
王COOは次のように話す。有料化というのは大きな方向転換だが、すべての音楽がただちに有料化の対象になるわけではなく、消費者のために過渡期が設けられる。料金徴収の方法にはさまざまな選択肢があり、1曲ごとに課金する方式や月ごとに契約する方式などがある。だがスタート段階での徴収方法は楽曲のダウンロードとオンラインの高音質の楽曲の鑑賞を対象としており。オンラインの低音質の楽曲の鑑賞にはしばらく課金しないという。
一部の音楽サイトがすでに有料化に踏みきっている。蝦米音楽網は現在、1曲ダウンロードするごとに0.8元を徴収し、1カ月契約だと15元で最大100曲までダウンロードできるようにしている。騰訊のQQ空間ではオンライン視聴を無料とし、空間背景音楽(音楽の再生・管理ページ)を設定した利用者からは会費を徴収している。
現時点では他の音楽サイトから有料化についてのコメントは出されていない。とはいえこれまでに得た情報から考えて、有料化の話はまったく根拠のないことではないと思われる。
著作権を所有するレコード会社は、「海賊版+無料」を主なビジネスモデルとするネット音楽市場にこれ以上我慢がならなくなっており、一掃に乗り出す決意を固めた。このたびの有料化の流れはレコード会社からの圧力によるものと考えられる。ユニバーサルミュージック、ソニー、ワーナーの三大レコード会社は先月、中国国内の主要ネット音楽配信会社を集め、各社に遅くとも6月5日までに有料化をスタートするよう求めた。また政府の関連部門も、ネット音楽サイトに横行する無料の海賊版の取り締まりを始めている。