中国、企業が淘宝網で違法な株式発行
中国最大の通販サイト「淘宝網」で一部企業が無許可で株式発行を行っていた問題について、中国証券監督管理委員会(証監会)は24日、「インターネットを利用して違法に株式を発行する案件は初めて。対応が迅速だったため、投資家が経済的損失を被る事態は避けられた」との通達を出した。証監会は、ネット上の違法な証券活動に対する危機意識や判断力を高め、違法な証券活動に近づかないよう投資家に呼びかけている。
中国のネット上では最近、淘宝網などを利用して無許可で株式譲渡を行う新たな違法行為が出現している。北京の某エンターテイメント企業は「会員カードオンライン直営店」を淘宝網に開設、身分証明書で本人確認をするタイプの会員カードを公に販売し、今年1月に2回にわたり、会員カードの特典として株式を贈呈する形で未公開株を譲渡していた。統計では、淘宝網で行われた未公開株の公開譲渡は161回。このほか、別の企業も中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」で、「淘宝網で資金調達を行い、プライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)を設立する」と発表していた。
問題が明るみに出ると、証監会は直ちに問題のエンタメ企業の責任者と連絡を取った。同企業はミニブログ上で、「誤りに気付き、直ちに返金を行った。4月末までに、株式の譲渡金はすべて投資家に返還した」との声明を発表。もう1社についても、証監会は直ちに淘宝網に対し、同社の店舗や商品情報を削除し同業務を停止するよう指示。対応が迅速だったため、成約は1件もなかった。(編集YT)
「人民網日本語版」2013年5月25日