巨額赤字のシャープ 起死回生なるか?
時事通信社は11月14日に関係者の言葉を引用し、米半導体メーカーのインテル、米無線通信機器・サービス大手のクアルコムが共同で、苦境に陥ったシャープに対して160-240億円を出資する方向で調整していると報じた。国際金融報が伝えた。
その他のメディアも関係者の言葉を引用し、インテルのシャープに対する300-400億円規模の出資に関する協議が、「すでに最終段階に突入した」と伝えた。情報によると、シャープは今月末までに出資側と合意に達する見通しだ。
その他にも、「シャープは事業の重点を小型パネル事業に移す」という噂が広まっている。アップルのiPadやiPhoneに使用されたパネルの多くは、シャープから提供されている。
かつて一世を風靡したシャープは、今年苦しい状況に立たされている。同社は9月27日、札幌・名古屋・福岡の3証券取引所における株式の上場廃止申請を行った。今年上半期の業績報告のうち、同社は3875億8400万円の赤字を計上した。ところが昨日、破産に瀕した同社に朗報がもたらされた。経営再建中のシャープに対する、インテルによる300-400億円の出資案が、最終調整段階に入ったというのだ。
アナリストは、「インテルはシャープの液晶パネルIGZOの製造技術に目をつけた可能性がある。同技術により製造されたパネルは、軽量・薄型で節電効果も高い」と分析した。つまりシャープに巨額の出資を行うインテルが、スマートフォン・タブレットPC市場に進出する可能性が示されたことになる。