金には長期的価値 投資行為は慎重に (2)
金に投資する個人や機関投資家の多くは、先物取引などの専門的な投資ツールを利用し、短期的な投資行為を繰り返す。FRBの政策に関心を寄せ、ウォール街の投資銀行レポートに注目し、世界の主要経済体の運営状況に目を配る。米国の反テロ活動の進展状況にさえ関心を抱き、資本市場に影響を与える可能性のある一挙一動に注目し、資本ゲームの中で自由自在に荒波を乗り越えようとする。よりハイレベルな投資家は、彼ら自身が資本市場の流れを作り出す存在であり、その声は金価格変動を引き起こす可能性があり、変動が起こる前にすばやく儲かる準備をするのが常だ。
結局のところ、金は買うべきだろうか。買うならいつだろうか。この問題を考える前に、自分が中国のおばさんの立場に立っているのか、それともウォール街の短期的な投資行為を繰り返す投資家の立場に立っているのかを冷静に考える必要がある。
長期的な投資であれば、過度に心配することはない。金は通貨の機能を備えていないが、数千年にわたり世界各地で金の価値は広く認められており、金の長期的な価値は定まっているといえるからだ。4月には世界の多くの銀行が低価格に引き寄せられて金を大量に購入した。ここからわかることは、全体的な量が少なく、蓄えや飾り、技術的成果といった機能も備える金は、機械で印刷されただけの紙幣よりも確かなものだということだ。
短期的な投資で利益を得たいなら、金は投資ツールになる。価格には上昇も低下もあり、暴落や暴騰で利益を上げたいと考える人も出てくる。われわれ庶民は資本界の大ワニたちと資本ゲームを繰り広げるべきではない。自分は底値買いできるくらい聡明だ、ラッキーだなどと考えない方がよく、世帯資産のすべてを金につぎ込むようなこともしてはならない。投機は資本のゲームだ。参加したいなら資本が必要だ。自分が資本市場で果たす役割は波に流される方なのか、波を起こす方なのか、しっかりと見定めてから水に入った方がいい。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月4日