白いウエディングドレスを身にまとった「花婿」が、バラのブーケを持って、恥ずかしそうにタキシードを着た花嫁に寄り添う……。これは、労働節(メーデー)に合わせた3連休(1-3日)中に、河南省滑県王庄鎮堤南村で行われた新婦・馬さん(28)と新郎・岳さんの結婚式の様子だ。花婿と花嫁の衣装が入れ替わってしまったこの結婚式は、花嫁の両親の気持ちを配慮してのことといい、村の人々から祝福を受けただけでなく、ネット上でも多くのネットユーザーが「いいね!」と絶賛している。羊城晩報が報じた。
岳さん夫婦がこのような結婚式を挙げた理由に関して、馬さんの親戚はまず「堤南村で生まれ育った馬さんには、兄と姉がいるが、両親は特に馬さんを目に入れても痛くないほどかわいがってきた」と説明し始めた。
そんな馬さんは2年前、浙江省金華市で歯科関係の仕事をしていた時、同市でNC加工の営業をしている岳さんと出会い、付き合い始め、今月の3連休中に結婚することを決めたという。かわいがっていた娘が遠い浙江省に嫁ぐことになり、馬さんの両親は喜びと同時に、「そんなに遠くに行ってしまったら、今後どうなるんだろう」と不安も覚えるようになっていた。
そんな両親の思いを知った馬さんは、両親を慰めたいという気持ちから、岳さんと話し合って、先に実家のある滑県で結婚式を挙げることにした。しかもこうすることで、親戚や友人に遠い浙江省に行って結婚式に参加してもらわずにすむ。さらに馬さんは、「花婿が花嫁の家に『嫁ぐ』という設定にし、花嫁側の家が優位に立っているというムードを演出した。そうすれば、両親もあれこれ考えずにすむだろう」と説明した。
ただ、この「特別」な結婚式の後、2人は金華市でも結婚式を挙げる予定で、「その時は、新郎と新婦の姿は元に戻る」と馬さん。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年5月7日