中国、65歳まで働けば年金が1カ月当たり1万5千円増加
中国人力資源・社会保障部(省)の胡暁義・副部長は以前、「年金の保険料納付期間は受取金額に直結し、納付期間が長いほど、受取金額が多くなる」と語った。では、通常より5年遅れて定年退職(中国では一般労働者の定年退職年齢は男性60歳、女性55歳)した場合、毎月受け取ることができる年金はどれほど増えるのだろう?北京青年報が報じた。
「北京市基本年金保険規定」によると、城鎮(非農村部)で働く人の場合、本人の前年度の平均月収を基数とし、その8%を年金の保険金として納めなければならない。その全額が個人に帰属し、個人の口座に振り込まれる(定年まで引出しは不可)。そして、退職後支払われる年金は、共済基金を原資とする「基礎年金」と個人口座を原資とする「個人口座年金」の2つで構成されている。
例えば、北京市基本年金計算・支給方法に基づくと、月収5000元(約8万円)の男性が25歳で年金に加入し、60歳で退職したとすると(2012年の北京の平均賃金を基準に、定年まで賃金が変わらないと仮定)、1カ月当たり2998元(約4万8千円)の年金を受け取ることができる計算になる。しかし、65歳で退職すると、3946元(約6万3千円)にまで増加、その差は948元(約1万5千円)だ。つまり、5年余分に払った保険金をわずか3年で取り戻すことができ、その後はすべて余分に年金を受け取ることができるということになるのだ。
専門家は、「基礎年金の計算・支給公式は複雑で、変化する可能性のある3つの要素に左右される。1つ目は、保険金額を決める賃金基数で、毎年変化する可能性がある。次に、社会就労者平均賃金。これも毎年変化する。例えば、同賃金は2009年4037元(約6万4600円)だったが、10年には4201元(約6万7200円)、11年には4672元(約7万4700円)、12年には5223元(約8万3600円)と年々向上している。3つ目は、保険金を収めた期間」と解説している。