実験、携帯電話を持っているだけで落雷の危険 (2)
腕時計やネックレス、カギも落雷の原因に
11日に北京の空港で起きた落雷事故で亡くなった男性が、携帯で通話中だったかを確認するのは難しい。しかし原理から言うと、自然界の雷は地上に落ちる最短ルートを探す。つまり、人がもし高い所にいれば、落雷のリスクが高まるということだ。
中国泰爾実験室(CTTL)のシニアエンジニア、鄒東屹さんによると、空港のエプロンエリアは広々とした場所で、人が立っていればそこが最も高い位置になる。雲の中の氷の粒が雲中の対流等により衝突、摩擦を生じ、それによって帯電、溜まった電荷がその状態解消のため、地面や地上物に対して放電するのが「落雷」で、高い物に落ちやすいという自然の規律からして、人が高い場所にいると、落雷の最短ルートとなってしまう。
また、高所以外に、金属部品がある携帯電話も落雷に遭うリスクを高める。 北京気象台のチーフエンジニアである孫継松さんは、「雷が鳴っている時、屋外の広々とした所で人が携帯電話を持っていると、使用中かどうかにかかわらず、金属を外に出していることになり、とても危ない」と指摘。さらに「携帯だけでなく、腕時計やネックレス、カギ、金属製のメガネなども、落雷のリスクを高める」と注意を呼び掛けている。
そのため、雷が鳴っている時には、できるだけ屋内に留まり、高い所や木の下、電柱、金属製の物体の近くは避け、携帯電話の使用もやめなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月14日