米メディア:「美容整形が中国人女性の人気投資対象に」
米ニュースサイト「The Daily Beast」に4日、以下のような記事が掲載された。
このほどある女性に、「職業は何か」と訊ねられた。私がライターだと答えると、彼女は、「もっと鼻を高くすれば、良い仕事が得られるのに・・・」と、眉をひそめながら私に言った
自称コンサルタントのこの女性は、「あなたの鼻は低すぎる。形の良い鼻を持っていれば、周りの人が尊敬してくれる。ビジネスパーソンは、隆鼻手術をして鼻をより高く、美しくすべき。手術をした女性は皆、仕事と愛情、両方の面で大きな収穫を得ている」と語った。
筆者は、中国国内で最大規模の美容整形病院のひとつを訪れた。この病院は深セン市にあり、同市は、市外からの移住者が人口の過半数を占める。外来者の多くは、工場や建築工事現場で働いているが、将来より良い仕事に就くことを夢見ている。同院の隆鼻手術の費用は約2900ドル(約28万5千円)と、米国の平均費用4500ドル(約44万3千円)に比べるとかなり安い。だが、中国都市部住民の平均年収は7千ドル(約68万9千円)、農民工(農村から都市部に出て働く臨時就労者)の平均月収はわずか400ドル(約3万9千円)であることから、一般庶民が隆鼻手術を受けるためには、数年間貯金しなければならない。
香港中文大学の最新研究によると、美容整形手術は中国各階層の女性にとって、投資の対象になっている。これは、虚栄心のためだけではなく、「手術を受けることで、生活の全てが全面的に善くなる」と信じている人が多いためだ。
社員募集広告に関する2003年の研究報告によると、女性が求められるポストのうち、約90%には「30歳以下」という条件がついている。中国のように、特に「若さ」が重んじられる国では、27歳を過ぎた未婚女性は通常、「売れ残り」と見なされる。だが、これらのマイナス要素も、女性の高い志を妨げることはできない。世界生活政策センターが2011年に実施した調査によると、「エリート職を渇望する」女性の割合は、中国人女性では76%に上ったが、米国人女性は52%にとどまった。
深センの美容整形病院で、筆者は劉さんという女性に出会った。劉さんは今年28歳、ある金融機関で事務職の仕事をしている。昨年、二重瞼の手術を受けたという彼女は、「私が『みにくいアヒルの子』だったなら、現在の職を得ることはできなかった。美容整形手術はひとつの選択肢にすぎない。自分や家族にとって最良の方法を選ぶべきだ。今の中国では、誰にでも、このような選択の自由がある」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年8月7日