北京の女性転落死、不審死とのデマを流した彼氏ら逮捕
北京市豊台区のショッピングセンター・京温商城で今月3日、従業員の袁さんが同ショッピングセンターのあるビルから転落して死亡した。同事故をめぐり、ネット上で「不審死」とのデマを流し、社会の秩序を著しく乱した疑いで、同区警察は21日、袁さんと交際していた彭容疑者ら13人を逮捕した。新華網が報じた。
死亡した袁さんは安徽省廬江県出身の女性。事故発生後、すぐに捜査を開始した同市公安局豊台分局は、事件性のない飛び降り自殺と断定し、法律に基づき、関連の監視カメラの画像など、捜査結果を遺族に伝えた。しかし、ネット上では、「ガードマンにレイプされ、突き落とされた」など不審死を疑うデマが広まり、「袁さんの遺族や友人を助けよう」との言葉に扇動される形で、真相解明を求める群衆が8日、同ショッピングセンターの前に集まり、一部が公共の場所や交通の秩序を乱した。北京警察はすぐに現場に駆け付け対応を行った後、ネット上でデマを流したり、同現場で秩序を乱したりした容疑者の洗い出しに取りかかった。捜査の結果、彭容疑者ら13人が相次いで逮捕された。
公安機関の調査では、ネットショップを経営していた彭容疑者は、袁さんの死後、同ショッピングセンターの対応に不満を抱き、ネットを利用して、「不審死」のデマやを流し、デモを扇動したことが判明した。ネット上では、袁さんの死因をめぐって、さまざまな憶測が飛んだ。彭容疑者はさらに、同郷の仲間たちを集め、同ショッピングセンターの前で公共の場所の秩序を乱す行為も行った。うち、袁容疑者の同級生、耿容疑者は積極的に彭容疑者と協力し、ネットを利用して仲間を集め、デモの現場で叫び声を上げるなどした。また、袁容疑者の同郷で同じくネットショップを経営している馬容疑者は、インスタントメッセンジャー「QQ」にグループを開設して1000人近くを集め、虚偽の情報を流した。そして、デモの現場では叫び声をあげて、交通を妨げ、社会の秩序を乱した。そのほか、袁容疑者の同郷である汪容疑者、胡容疑者、万容疑者らはいずれも、ネットを利用して、デモを扇動し、虚偽の情報をねつ造するなどし、情況の悪化に加担した。
群衆を集め公共の秩序を乱した罪などの疑いで、検察機関の承認を経て、逮捕された彭容疑者ら13人は、警察の取り調べに素直に応じているという。
警察の責任者は、「ネットを利用した犯罪行為に対して、公安機関は法律に基づいて処罰を下す」と警告している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月22日