「ボタンを法定の国花に」洛陽市長が提案
全国人民代表大会(全人代)の代表を務める河南省洛陽市の李柳身市長は、「世界100カ国以上が自国の国花を定めている。中国は、大国の中で唯一、法定の国花を持っていない。このような現状は、深遠な中国花文化の魅力を世界にアピールする上で、大きなマイナス要因となっている」と強調、一日も早くボタンを中国の国花とすることを法律に基づき定めるよう、全人代に提案した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
李代表の発言内容は次の通り。
国花の制定によって、民族精神の発揚が促され、民族の向上心と誇りが確立される。国民が祖国の緑化に関心を持って取り組み、美しい山や川を建設するよう鼓舞することができる。さらには、中国花卉業の発展や農業における産業構造調整を促進することも可能となる。
ボタンは、かなり昔から栽培されており、強い適応性を備え、国際的に見てもトップクラスの花である。外形や色の特徴は、優れた中華民族の伝統やユニークな特性を反映している。ボタンの用途は広範囲に及び、多くの国民に愛されており、社会・環境・経済において高い効果・利益を備えていることから、国花として最も相応しい花といえよう。
中国原産のボタンは、世界的に有名な花であり、1500年以上も前から栽培されてきた。野生種8種は全て中国で生育している。唐宋時代から、ボタンは「国色天香」と呼ばれ、「花王」として愛でられた。唐代と清代、ボタンは国花に指定され、民間に深く浸透した。ボタンは、国産花卉の中でも産業化がかなり進んでいる。作付面積は20数万ムー(約1万3400ヘクタール)に達し、農業構造の調整や農民の所得増に対して重要な役割を発揮してきた。
現在、ボタンを国花に定めている国家はない。ボタンを中国の国花に指定することで、ボタンの唯一性や独自性はますます際立ち、ボタンを世界中の人々に鮮やかに印象づけることになる。これらの状況を踏まえ、国家花卉主管部門が評議・選出活動を行い、全人代に提案書を提出し、一日も早くボタンを法定の国花に定めるよう提案する。
また、品質技術監督管理・商工・税関の各部門が、ボタンの品種・技術・商標に関する保護強化に取り組み、中国花卉協会などの専門機関に委託し、ボタンの新品種・育種や新技術の研究および中国産品種の遺伝資源の導入・開発を強化するよう提案する。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年3月15日