中国のHIV感染者、今年10カ月間で6万8802人増 衛生部報告
世界保健機関(WHO)が「世界エイズデー」と定める12月1日を前に、中国の中国衛生部(衛生省)は28日、今年1-10月に新たに報告されたHIV感染者と患者が6万8802人だったことを明らかにした。10月末の時点で、報告されたHIV感染者と患者は累計49万2191人で、うち生存者が38万3285人となった。北京のタブロイド紙「京華時報」(電子版)が報じた。
衛生部の統計によると、中国のHIVの動向には3つの特徴がある。
■この先2年が死者のピーク
衛生部の報告によると、中国のHIV感染者は現在、続々と発症期に入っており、HIVによる死者の数は増加している。統計によると、今年1-10月に報告されたHIV患者の数は前年同期比12.7%増の3万4157人で、HIVによる死者の数も前年同期比8.6%増の1万7740人だった。
中国疾病予防抑制センター・性病HIV予防抑制センターの呉尊友・主任によると、「専門家は現在の動向に基づき、この先2年でHIV患者の死亡ピークを過ぎると見ている」。また、現在HIVが原因で死亡する患者の多くが、検査の時期がおそく、発見した時には既に末期という患者が多いため、死亡を抑制できるかは▽感染者ができるだけ早く検査を受け、治療を開始する▽HIV治療を強化する--の2つの要素にかかっている、と指摘した。
■感染経路の2割「男性同士の性的接触」
現在、HIVの主な感染経路は性的接触で、特に男性同士の性的接触による感染が急増している。今年1-10月に、新たに報告されたHIV感染者のうち、性行為が84.9%を占め、うち、男性同士の性的接触による感染が21.1%(2011年同期15%)だった。今年の観測によると、男性同士の性的接触を行うグループのHIV感染率は6.7%に上ることが明らかになった。
感染・発症者の分布図を見てみると、HIVが局地的に、特定のグループの間で発生していることが分かる。衛生部のデータによると、中国全土に感染者・患者が累計1千人以上いる県(区)が93県(区)、5千人以上の県(区)が5県(区)ある。また、HIV発生状況が深刻な9省(区)に中国全体の感染者・患者の79.9%が集中している。
■年々増える高齢者の感染
15-24歳の若者と50歳以上の高齢者のHIV感染が年々増加している。今年1-10月だけを見ても、15-24歳の感染者が前年同期比12.8%の9514人、50歳以上の感染者が前年同期比20.2%増の1万6131人となっている。
このような新たな動向に対処するために、呉主任は「まず高齢者の生活環境を改善しなければならない」と指摘。「子供は高齢の親に一層関心を払い、政府の関連の部門も高齢者が文化的な生活を送れるようサポートしなければならない」。
衛生部・疾病予防抑制局の孫新華・副巡視員は「衛生部は来年、全国老齢工作委員会弁公室と共同で、高齢者の生活習慣や必要に的を絞った特定項目調査研究を展開する計画で、必要に応じた対策を講じ、高齢者のHIV発症が多発している現状に歯止めをかけたい」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月30日
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