「たった今面接を終えた。相手の経歴は文句の付け所がなく、北京大学卒でMBAを取得している。面接はカフェで行われたが、私が支払いをすることになった。相手は少しも遠慮せず、飲み物まで私に運ばせた。いい年の男なのに、この程度の常識も知らないとは」--上海の某コンサルティング会社の女性経営者はミニブログを通じ、今時の若者が細かい点に気付かないと不満を漏らした。中国青年報が伝えた。
面接官のこのような不平は、以前ならば教室で論じられ、管理学の教科書に掲載されたり、新聞・雑誌により紹介され、「経営者のアドバイス、若者が注意すべき点とは?」というテーマの一例とされていたに違いない。しかしこの不平がミニブログで発表されると、女性経営者はネットユーザーの集中砲火にあった。女性経営者のつぶやきに同感し、細かい点に注意する重要性を理解しようとするネットユーザーは少なく、面接官の「傲慢」と独りよがりな態度を批判する人が多かった。
「なぜカフェなんかを面接場所に選んだのか?」、「あんたが選んだ場所で面接するのだから、あんたが支払いを済ませるのは当然」、「面接は両者による選択であり、面接官が有利とは限らない。あなたが相手を面接すると同時に、相手もあなたを面接している」等の意見が寄せられた。数万件の転載・コメントは、批判の矛先を女性経営者に向けた。女性経営者は同記事を発表した際に、ネットユーザーのこのような反応は予想していなかった。高学歴者・エリート・勝ち組を批判するミニブログの特徴を知っていたならば、このような結果が生じることは予想できたはずで、これほど狼狽することもなかったはずだ。
ミニブログの多くの人は匿名の一般人であり、かつミニブログそのものが、伝統・権威・主流に反発する「逆転のイメージ」により出現したものである。そのためミニブログの世論の基調には、エリート・権威・勝ち組に対する蔑みが満ちている。伝統的な主流社会で持てはやされる価値観や人物は、ミニブログの世論の中で冷たく嘲笑され、存在を否定される。現実社会において、人々は社長を中心とし、権力を巡りてんてこ舞いし、ホワイトカラー・幹部・エリートを崇拝する。一方でミニブログとは、このような価値観を否定することを楽しみとしている。
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