湖北省の武漢大学
武漢大学に行って花見をするというのが湖北省武漢市の市民の春の恒例行事だ。早朝に、桜の名所となっている同大学の桜通りを、ゆっくりと散歩していると、春の風が突然吹き、桜吹雪があたり一面を飾る。その瞬間は、忘れる事のできない絶景となって記憶に残る。空が無数の桜の花で満ちる絶景に、「花のようでいて花ではない」 と、恋人を「花」に例える漢詩を思い出す。空に舞っているのは、花ビラではなく、飛び立つと同時に命が始まり、地面に落ちた時に終わる、短命な精霊なのだ。
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