李克強総理が中国疾病予防控制センターで鳥インフル対策を視察
李克強総理(中共中央政治局常務委員)は28日、中国疾病予防控制センターを訪れた。李総理は医療関係者を慰労し、関係機関や専門家と話し合いの場を持つとともに、鳥インフルエンザ(H7N9)の感染対策を視察。メーデーの挨拶もした。新華社が伝えた。
李総理は鳥インフルエンザ対策の実施状況に強い関心を寄せ、国家インフルエンザーセンター研究室でウイルスの検査や遺伝子分析などの状況について細かく説明を受けた。感染状況協議室ではビデオ会議システムを通じて浙江省の担当者、四川省蘆山県疾病予防控制センターの担当者に感染対策や被災地の防疫状況について説明を受けた。李総理は被災地へ繰り返し赴き任務を遂行している救援・疾病対策隊員とも話し合い、感染状況と被災地の救援・疾病対策への貢献を十分に評価した。
その後、李総理は衛生・計画出産委員会、農業部など各当局および国内外の専門家との座談会を開いた。世界保健機関(WHO)の代表や国内外の専門家は中国の鳥インフルエンザ対策について、非常に迅速で力強く、専門的であり、防止・制御措置も適切で効果的だと評価。感染状況は現在全体的に落ち着いており、感染者への治療も速やかに行われていると指摘。一方で、ウイルスと感染状況に対する知識には限りがあるため、強く警戒し続けなければならないとも指摘した。また、四川省地震の被災地で深刻な感染症や公共衛生上の緊急事態は生じていないことも確認された。
李総理は「わが国の一部地域で鳥インフルエンザ(H7N9)の人への感染が確認されて以来、党中央と国務院は事態を強く重視し、習近平総書記は重要な指示を出した。政治局常務委員会と国務院常務会議は報告を受け、国務院は複数機関の連携する制御の取り組みを迅速に始動した。地方政府・機関は中央の指示に従い、迅速に緊急対応態勢に入った。これらはプラスの成果を上げており、現在の制度と取り組みは効果的かつ科学的なものだ。だが感染状況は依然続き、まだ新たな感染者が出ている。考えに少しも油断は許されず、取り組みに少しもたるみは許されない。われわれは全く新たなウイルスに直面しているのであり、起こりうる新たな状況に対して事前に対策を用意しなければならない。根源からの制御を強化し、科学研究を強化し、早期発見、早期報告、早期診断、早期治療に力を入れ、患者の治療に全力を挙げ、死亡率の低下に努力し、引き続き患者が1人たりとも医療費が原因で治療が遅れることのないようにしなければならない。引き続き国際協力を強化し、情報公開・透明性を確保し、市民の自己保護意識を高めなければならない。感染防止・制御の共同体制を整備し、取り組みの的確性、協同性、有効性を高めなければならない」と指摘した。
李総理は「感染状況への効果的な対処を確保するとともに、伝統的な家禽類の飼育、流通の現代的生産モデルへの転換を推し進め、食品の安全性を確保しなければならない。現在、我が国の発展と改革は鍵を握る、難関攻略の時期にある。引き続き人民の生命と健康に対して強く責任を負う精神に基づき、少しも手を抜かず、科学的に、秩序よく公共衛生上の緊急事態に対処すると同時に、経済・社会発展と改革開放の重点的取り組みをしっかりと押さえなければならない」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月29日