中国へのサイバー攻撃が深刻化 半数以上は米国から
国家インターネット緊急対応センター(CNCERT)の最新データは、国外(または中国大陸部外。以下同)から中国(中国大陸部。以下同)へのサイバー攻撃が日増しに深刻化していることをはっきりと示している。今年1月1日から2月28日までの60日足らずの間に、国外のトロイの木馬またはボットネット制御サーバ6747台が中国のホストコンピュータ190万台余りを操作した。このうち米国の制御サーバ2194台が中国のホストコンピュータ128万7000台を操作しており、制御サーバの数でも操作する中国のホストコンピュータの数でも米国が最多だ。
■中国へのサイバー攻撃が深刻化 半数以上は米国から
ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど米国メディアは以前、中国からサイバー攻撃を受けたと主張した。中国の外交部(外務省)や国防部(国防省)の報道官はこれに厳正な反駁を加えるとともに、「中国の法律はサイバー攻撃などネットセキュリティを破壊するいかなる行為も禁止している。中国政府は常にこうした犯罪活動を断固として取り締まっており、中国もサイバー攻撃の主要被害国の1つだ」と重ねて表明した。
今回CNCERTの公表した大量のデータは、国外から中国へのサイバー攻撃が非常に深刻であることをはっきり示している。また、被害にあった国内の機関や企業の具体的事例も詳細に列挙している。
データによると今年最初の2カ月間だけで、国外のホストコンピュータ5324台がバックドアを設置することで中国の1万2421のウェブサイトを遠隔操作した。このうち米国にあるホストコンピュータ1959台が中国の3579のウェブサイトを操作し、日本にあるホストコンピュータ132台が中国の473のウェブサイトを操作していた。操作した中国のウェブサイトの数が最多なのは米国だ。
この他、中国のネットバンキング、オンライン決済、ネットショッピングなどのフィッシングサイトの96%は国外にある。このうち米国のサーバ619台が国内のウェブサイトを狙った3673のフィッシングサイトに関わっており、これは全体の73.1%を占める。