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新たな10年間の中国のチャンスと試練 (2)

 国内では次々と現れる問題を勢いある発展で覆い隠すことは難しく、常にひとつ問題を片付けたかと思えば別の問題が生じる有様だ。このため一部の国民は挫折感を覚え、思い悩んでいる。

 他の大国と比べると、2つの「未曾有」の併存は、わが国の発展段階と国内外の環境により決定づけられたものであり、非常に独特なのは明らかだ。いわゆる挑戦とは、わが国の発展が受ける制約だ。いわゆるチャンスとは、わが国の発展に存在する有利な条件だ。「2つの未曾有」によって、わが国が「成長の中の悩み」に置かれることが決定づけられている。

 この「悩み」の具体的現れは、国内的には物質文化の全体的環境の改善と素晴らしい生活への民衆の期待が同時に高まることとの間の矛盾であり、国際的には中国の総合国力および国際影響力と外国がわが国に対する防備と牽制を同時に強化することとの間の矛盾だ。つまり、空前の国家発展と社会進歩が国内外の問題へのわが国の対応手段と対応能力を極めて大きく拡大し、平和と発展という時代の潮流も我々の一助となっているが、こうした手段と能力は対内的には日に日に高まる民衆の物質文化へのニーズを満たすにはまだ足らず、対外的には日に日に増える国際的な挑戦にわれわれが思うように対処するにはまだ足りないのである。

 上記の2組の主要な矛盾はわれわれの次の「歴史の一瞬」に随伴する。これと同時に、日に日に強まるわれわれの発展の手段と能力、および国内外の大勢はわが国が小康(ややゆとりのある)社会の全面的完成という目標を達成するための援護となる。また、内政と外交に関する第18回党大会の全体的布石は、2つの「未曾有」を前にした選択である。この3つが新たな歴史的条件の下での国家発展の重要な戦略的チャンス期の基本的中身と条件を構成する。

 われわれが存在する矛盾や悩みを恐れず、時勢をよく推し量り、チャンスと試練を前にわれわれの選択をしっかりと堅持し、わわれの選択と手段によって世界に影響を与え、中国と世界の良好な相互作用を導きさえすれば、次の「歴史の瞬間」において主導性と優勢と未来を確実に勝ち取り、中国と世界のウィンウィンも実現することができるのだ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2012年12月12日

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