小野寺氏「中国における日本語教育にささやかな貢献へ」
日中友好市民倶楽部の小野寺健理事長はこのほど、人民網のインタビュー番組に出演し、中日友好に向けた取り組みや最近の両国関係に対する考えなどを語った。インタビュー要旨は以下の通り。
-----以上の認識を踏まえた上で、倶楽部の活動の今後の見通しや目指す方向性は。
いままでの中でこれは自画自賛な面もあるのですが、中国における日本語教育、人材育成ということでは、ささやかな貢献ができたのではないかと思います。いまやはり言語教育というのは、曲がり角に来ておりまして、先ほども話したようにエリート教育から大衆教育に変わっていると。しかし社会が求めている質というのは高くなっているんですね。それはどういうことかというと、先生になる学生、これは言語なり文学なりを専攻して、それを深めていけばいいわけですが、9割以上の学生が日系企業に就職している現実を考えれば、やはり日本語というのはある面で道具ですね。ですから複合的な人材の育成が大事であろうと。私はそれ(複合的な人材育成)については日本経済新聞社主催の全国学生円ダービ、あとは日経ストックリーグ。これは日経新聞、野村證券の協力を得て行っており、具体的な成果が挙がっています。したがって、そういう教育も合わせて行うことも大事だなと。あとは前任の宮本大使が話していましたが、中国と日本との関係、ウィンウィンの関係をどう構築していくか。今まで中国は必ずしも日系企業に対して市場開放的ではなかった。日本企業は最先端の技術を出したがらなかった。ですから日本企業は最先端の技術を提供し、それに対して中国は市場を開放してウィンウィンの関係をつくることが大事だろうと。私のところは最先端技術の中でもがん治療。これはやはり日本人、中国人を越えて人類の今世紀の大きな課題ですね。日本の最先端の免疫療法を中国に導入するようなお手伝いをしたいと。それから中国の今後の発展、今回の会議で7%ぐらいの経済成長目標を掲げていますが、そうしますと、10年で生産性が倍になるわけですね。その場合やはり環境と調和した発展ということが大事です。今世紀は環境資源、農業という分野が大事になってくる中で、日本の環境保全型の農業、自然農法といったことを実験的に中国に導入して、環境を保全しながら食の安全性を確保するといった活動も今後ウィングを広げてやれれば貢献度も高まるし、皆さんからも理解していただけるのではないかと考えております。
「人民網日本語版」2012年12月11日
【小野寺氏のインタビュー】