世界の茶の発祥地、なぜプーアルが選ばれたのか
茶の真の発祥地はどこか?これは世界の茶業界で長年注目されてきた話題だ。2013年5月25日−27日、世界の32の国と地域から出席した国内外の来賓1000人余りが見守る中、国際茶委員会(International Tea Committee)は「世界の茶の発祥地」という称号をプーアル市に授けた。これによりプーアル市が「世界の茶の発祥地」として確定され、各者の議論にピリオドが打たれた。プーアル市はなぜこの栄誉を勝ち取ることができたのだろうか?記者はプーアル市文物管理所の元所長・研究員の黄桂枢氏を取材した。
??なぜ「世界の茶の発祥地」の称号がプーアル市に授けられたのか、その重要な理由は何か?
黄氏:中国は世界の茶樹の祖国であり、茶樹の発祥地は雲南省プーアル市だ。プーアル市は「世界の茶の発祥地」であり、世界の茶樹の発展における5つの重要な実物の証拠がプーアル市にある。これは国内外の専門家・学者が長年に渡る調査・研究で導き出した結果であり、確たる根拠が存在する。
??茶樹の発展の5つの重要な実物の証拠とは何を指すか?
黄氏:一つ目は第三紀漸新世の、3540万年前の景谷寛葉木蘭(新種)化石だ。中国科学院北京植物研究所と南京地質古生物研究所は1978年に、景谷県景谷盆地の芒線でこれを発見し、現在はプーアル市博物館に収蔵されている。二つ目は中新世の、2500万年前の中華木蘭化石だ。その産地は雲南省の7県にまたがり、プーアル市の景谷県・景東県・瀾滄県がそのうちの3県を占めている。そのうち景谷県は貯炭場で、景東県は田心で、瀾滄県は?濱で発見された。三つ目は鎮沅県千家寨の野生型大茶樹で、高さは25.6メートル、樹齢は2700年以上に達し、2001年4月に開かれた第3回中国プーアル茶国際シンポジウムで「世界茶王、挙世無双」の石碑を立てられ、ギネス記録の証書を獲得した。四つ目は瀾滄県の邦崴過度型古茶樹で、高さは11.8メートル、樹齢は1000年に達する。その繁殖器官は野生型、栄養器官は栽培型で、プーアル市の古代プー人が慣らし栽培した過度型茶樹の生き残りであり、貴重な文物だ。
国家郵電部が1997年4月に発行した切手「茶」は1セット4枚で、「瀾滄邦崴古茶樹」がその中に含まれ、国内外に名を馳せた。五つ目は瀾滄県景邁の栽培型1万ムー級古茶畑だ。これは瀾滄県景邁の芒景にある、プーアル市の古代プー人の末裔であるプーラン族とタイ族が栽培した、古の姿を留めている茶畑だ。すでに1800年の歴史を有し、現在の面積は2万8000ムーに達している。1997年2月の第2回中国プーアル茶国際学術シンポジウムで、国内外の専門家・学者は実地調査後に、「現在までに中国国内で確認されている、広大な面積と長い歴史を持つ、保存状態の良い栽培型古茶畑であり、貴重な農業遺産だ」という共通認識に達した。同茶畑は2012年に国連食糧農業機関の世界重要農業遺産システムに登録された。ここからも、茶畑の発展の5つの重要な段階は、「寛葉木蘭?中華木蘭?野生型?過渡型?栽培型」であることが分かる。
「人民網日本語版」2013年9月