「土豪」や「大媽」が「オックスフォード英語辞典」に入る可能性 (2)
同ニュースに、中国国内では「中国の影響力が増していることの表れ」という声のほか、「このような言葉が海外でも知られると中国のイメージが壊れる」との声も上がっている。この点、李書記は、「いつの時代でも、異なる民族同士が接触を持てば、言語の『輸出入』が起きるのは普通の事」とし、「通常、輸出される言葉には2種類ある。1つは『饅頭(中国では蒸しパンを指す)』や『餃子』、『豆腐』、『カンフー』といった現地の名物。これらの単語は古くから西洋諸国で使われていた。中国でも、『寿司』や『鳥冬麺(うどん)』など、日本から来た単語が広く使われている」と語った。
先進文化を表す単語の輸出、その国の世界に対する貢献のバロメーター
輸出される言葉のもう1種類について、李書記は「先進思想や文化、科学技術」などを挙げ、「例えば、世界の地名の多くはドイツ語を語源にし、音楽関係の名詞の多くはイタリア語を語源にしている。また宇宙飛行技術の専門用語の多くは英語やロシア語を語源にしている。それは、これらの国が該当分野において世界の先頭を走っていたか、今走っているから。1つの民族がどれほど世界に貢献しているかは、名物を表す単語だけでなく、先進思想や文化、科学技術の分野の専門用語をどれほど『輸出』しているかを見なければならない」との見方を示す。
一方、「土豪」や「大媽」などの単語が海外で注目されていることに関して、李書記は、「中国の『名物』に対する海外の注目」との見方を示す。そして、「海外が注目している『lianghui(両会、全国人民代表大会と全国政治協商会議)や『hukou(戸籍)』などの単語も実際には中国の『名物』。海外には中国のような政治体制や戸籍制度がない。現在、中国の力は増しており、中国に留学する外国人も増えている。また、海外メディアも中国の状況をリアルタイムで報道している。つまり、世界の舞台において、中国はこれまでの『脇』からスポットライトの当たる場所に進出したのだ」と語った。