人々の生活水準が向上し、インターネットプラットフォームが発展するのにともなって、ここ数年は、消費者の自宅を訪問して料理を作ったり、ネイルアートや整理収納をしたりすることを始めとする「訪問経済」が日増しに人気になり、多くの消費者の新たな選択肢になった。
午後3時、コックの任国鋒さんは北京市の顧客の自宅にやって来た。任さんは、顧客のために豪華な晩餐を作るサービスを請け負った。こうした注文を毎月30件ほど受けるという。
同じく北京市民の何さんは訪問サービスをしばしば利用している。仕事が忙しく、ネイルのために数時間の空き時間を捻出することが難しかったが、ネイルアーティストの自宅訪問サービスがあることを知ってからは、毎月1回、オンラインプラットフォームで予約して自宅に来てもらっているという。
データを見ると、ここ数年、中国の訪問サービス関連企業が急速な発展を遂げている。ここ5年間近くには、関連企業の登録数の年間平均成長率が14.5%を超えた。提供するサービスの分野には食品デリバリー、家事代行サービス、洗濯、ネイルアート、マッサージ、介護サービス、ペットの世話などがある。
様々な分野の訪問サービスが多様化する消費者のニーズを満たすと同時に、サービスを提供する側にとっては仕事の新たな選択肢を生み出し、数多くの若者が従事するようになった。
北京市民の「90後(1990年代生まれ)」の程姍姍さんは、ある日の朝8時過ぎに顧客の自宅を訪れた。程さんは副業としてペット関連訪問サービスプラットフォームで「ペット保育士」をしており、この日は出張中の顧客に代わって犬を散歩させ、そしてその衛生管理を行った。
SNSで検索してみると、程さんのように顧客の自宅を訪問してペットの世話をしたいと考える若者が数多くおり、その大半が副業として従事していた。また、専門的なペット訪問サービスプラットフォームもいくつか立ち上がっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年7月21日