国家海洋環境予報センターは12日、海水温、海の波、海流、海上風、海氷、捜索、油流出などの業務においていち早く世界カバーを実現した上、世界の高潮・津波早期警戒システムが業務化運営を開始したと発表した。これは中国の海洋予報が「グローバルモニタリング、グローバル予報、グローバルサービス」を実現したことを示している。光明日報が伝えた。
国家海洋環境予報センターは六角形非構造グリッドに基づく高分解能高潮数値予報システムを独自に研究開発した。同システムの世界の沿海地域のグリッドにおける分解能は3000mほどだ。同時に同センターはグローバル高潮モニタリングシステムを独自に研究開発した。世界の65の沿海国の300余りの観測所の潮位観測情報をリアルタイムで取得し、世界の高潮のリアルタイム観測を実現している。津波モニタリングの面では、同センターは完全に独自の技術で構築した世界津波モニタリング早期警戒システムにより、すでに世界の津波に定量反応する早期警戒能力を備えている。同システムは自然資源部(省)が独自に構築した広帯域地震ステーション、中国地震局の一部の沿海地震ステーション、及び世界のその他の国が共有するリアルタイムデータを融合させ、世界海底強震リアルタイムモニタリング・速報システムを構築した。海底の強震震源の基本パラメータ分析・決定のモニタリングタイムラグは4分以内。海底強震プロセスをスピーディに予報でき、1分以内に定量津波早期警戒分析を行うとともに、世界の重点都市の沿海部の津波の危険性を判断できる。中国沿海部の潮汐観測ステーションと世界で共有されるブイと水位ステーションを利用し、早期警戒センターは地震発生から30−40分後に津波の影響を確認・モニタリングできる。
正式に運営開始した世界高潮・津波早期警戒システムには、次の特徴がある。(1)独自化。主要技術はいずれも独自に研究開発されたものだ。(2)低炭素化。いずれもGPU並列加速技術に対応し、従来のスパコンの計算方法と比べ、同等規模の計算に使用される電力は90%節約できる。(3)スマート化と高集積度。自動運営やワンタッチ通知などを実現できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年5月15日