中国は昨年、自動車の生産台数・販売台数でいずれも世界一だった。世界最大の自動車消費市場の1つとしての中国で、一般の世帯はどれくらいの価格帯の車を購入しているのだろうか。
国家統計局が最近発表した「中国人口センサス年鑑-2020」によると、中国の世帯の自動車保有率は41.67%に達し、自動車保有世帯のマイカー価格は20万元(1元は約20.5円)以下が81.4%を占めた。
移動手段が引き続き中国の世帯にとって最も大きな自動車へのニーズだ。また通勤、休日の近場旅行、祝休日や連休の帰省が、中国の世帯にとって自動車を購入する主な理由だ。こうしたニーズ・理由を踏まえて、多くの世帯は購入時にコストパフォーマンスをより重視する。
全国の状況を見ると、マイカー保有世帯のうち、乗り出し価格が20万元以下の世帯が81.4%に上り、20万-30万元は10.7%、30万-50万元は5.2%、50万-100万元は2.1%、100万元以上が0.65%だった。
自動車の価格と世帯の所得水準は密接な関係がある。データによると、乗り出し価格100万元以上の世帯の割合が最も高いのは浙江省で0.99%に達した。2位は上海で0.81%、3位は北京で0.72%となり、そして江蘇省、福建省、広東省が続いた。これらの乗り出し価格の高い省・市は、国内総生産(GDP)の平均でも全国トップクラスに並ぶ。
自動車保有世帯の8割以上のマイカー価格が20万元以下ということは、中国の自動車消費に高度化する大きな可能性があることを別の角度から示している。中国自動車流通協会自動車市場研究分会(乗用車市場情報連席会)の崔東樹事務局長は、「目下のマイカー消費ニーズはニーズが拡大する市場から、ストックする市場、買い換えの市場へと転換しており、初めての自動車購入ニーズが中心だったのが、買い換えニーズや2台目以降の購入ニーズが中心になり、買い換え型自動車ニーズが販売量を牽引する主な要素になりつつある。一般的に言えば、消費者が買い換えや2台目以降を購入する時には、より高価格帯の車を購入する傾向があり、特に経済の先進地域でこうした傾向が目立つ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年9月15日