中国計算力サミット(済南)2022は、中国初のスパコンインターネットプロジェクトが7月下旬に済南市でリリースされたと発表した。科技日報が伝えた。
同プロジェクトにより、各地のスパコンセンターとデータセンターはデータと計算力の相互接続を実現し、計算力が融合する1つのネットワークに統合される。これはデジタル経済発展における一連のボトルネック問題を解決する。専門家は、「スパコンインターネットプロジェクトの実施により、計算力を水力発電のように随時使えるというビジョンが現実になる」との見方を示す。
国家スパコン済南センター副センター長で、済南スパコン技術研究院院長の潘景山氏は電力に例え、「最初は分散型の発電所だったが、その後の相互接続により国家電網を形成した。スパコンインターネットにより、計算力を各都市、各企業、各世帯に送り、スパコンの計算力を便利に利用してもらうことが可能だ」と述べた。
現在の済南市のサーバー生産台数と販売台数は中国1位・世界2位、AIサーバーの生産・販売台数は世界1位、スパコン製造は世界2位となっている。中国の50%以上の計算力が済南市から来ている。
潘氏は、「我々は各地のデータセンターに計算力を融合させ、山東計算ネットワークとして統合するよう推進している。この目標は8月に達成できる見通しだ」と述べた。潘氏らは山東省のスパコンインターネットをベンチマークとし全国に押し広め、「東数西算」(東部地域のデータを西部地域で保存・計算すること)国家プロジェクトの実施をサポートする予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月27日