張江科学城の水中ロボット、水害対策で大活躍

人民網日本語版 2021年08月19日13:36

水中ロボット、消毒ロボット、手術ロボット…上海市の張江科学城に入ると、見切れないほどさまざまなロボットがある。新型コロナ感染症対策や最近の河南省の水害において、張江製のロボットが大活躍し、経済・社会の発展へ寄与する科学城の縮図になった。新華社が伝えた。

上海査湃智能科技有限公司の創業者である付斌博士は、電話で「緊急救援チームの水害対策と災害救助に用いられるように、このほど鄭州に水中ロボットを送ったばかりだ」と話した。張江科学城で創設された同社だが、水中ロボットを前方の救援チームに緊急に引き渡すと、付氏とその仲間は再び製造拠点に戻り奮戦を続けた。

同社が研究・製造したロボット製品及びサービスは主に、水中プロジェクト、水中安全検査、水中捜索救助、水中科学調査など複数の分野に用いられる。付氏は創業前、日本の東京海洋大学に留学していた。海外の先進的な深海装備を見た付氏は、「中国は海洋大国から海洋強国になるためには、先端スマート海洋装備が重要な支えになる。自分たちの水中ロボットを開発し基幹中核技術の国産化を推進するべきだ」という考えを持つようになった。

鄭州市の水害対策の最前線で今回用いられた携帯型水中ロボット「海峡号」は、同社が創業当初に発売した製品だ。世代交代・アップグレードを繰り返し、この水中ロボットはますますスマートになり、ドローンのように地上で操縦し、水中の詰まりや漏洩箇所を正確に測位できるようになり、危険な水中環境における作業効率を大幅に高め、潜水施工によるリスクを効果的に減らした。

沈没船「桑吉号」の引き揚げ作業から、杭州湾海上大橋水中基礎部分の専門的な検査サービスに至り、さらには現在の各種水域救援など、技術の進歩に伴い水中ロボットの応用シーンが広がり続けている。張江科学城で、付氏の夢が一歩ずつ現実に変わっている。

上海科学技術イノベーションセンター建設推進弁公室の彭崧執行副室長は、「現在の張江はすでに全国のイノベーションの濃度が最も高い地域の一つになっている。ハイテクの産業化を推進するほか、張江科学城は基幹中核技術のブレイクスルーを急ぎ、中国の特色ある自主イノベーションの道を歩み、科学技術イノベーションの最先端に立つという重要な使命を担っている」と述べた。

「既存の300メートル水中ロボットを踏まえ、さらに1000メートル以下の水中ロボットを独自に研究開発する」。張江科学城という大きなプラットフォームを利用し、付氏とその同僚は水中世界を探査する旅において、力強い未来に向け進み続ける。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年8月19日

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