「ハイブリッド米の父」と呼ばれた袁隆平院士と「中国の肝胆手術の父」と呼ばれた呉孟超院士が5月22日に相次いで亡くなり、中国の人々はさまざまな形で、哀悼の意を表している。中国青年報が報じた。
中国青年報社社会調査センターは最近、14歳から35歳までの青少年1630人を対象に、科学者の精神に関する特別調査を実施。回答者の95.2%が、「袁氏や呉氏などの著名な科学者は、自分の人生の模範」と答えた。模範とする科学者の精神については、「祖国への思いを胸に抱き、国民に奉仕している」(72.9%)、「創造や実験に勇敢に取り組んでいる」(72.8%)、「たゆまず努力して、難関を攻略している」(70.6%)と答えた。
回答者のうち、90後(1990年代生まれ)が37.5%、95後(95‐99年生まれ)が26.8%、85後(85‐89年生まれ)が17.1%、00後(2000年以降生まれ)が18.5%だった。
回答者の70.4%がSNSで哀悼の意
調査では、回答者のほとんどが呉氏と袁氏に行動で追悼の意を示していた。具体的には、14.1%が「追悼式や葬儀に参加した」、24.0%が「花や死者を悼む対句を葬儀場などに送った」と答えた。
また多くの青少年は、インターネット上で、哀悼の意を示していた。例えば、70.4%が「SNSで哀悼の意を示した」、50.3%が「追悼式や葬儀を視聴した」、44.9%が「ネット上で献花して哀悼の意を示した」と答えた。
湖南省長沙市の00後の黄淑瑶さんは、「私たち00後にとっては、袁氏は教科書にも載っているようなレジェンド。子供の頃から、袁氏の功績を聞いて育った。少し前に見たニュースでは、袁氏率いるチームがアルカリ土壌で生育するイネを研究していたのに。袁氏の訃報の後、呉氏が亡くなったニュースを見た。同じ日に、偉大な科学者が2人も亡くなり、本当に悲しい」と話した。
80後の科学研究者である孫兆林さんも、ニュースを見て驚いたといい、「中国人なら誰でも知っていて、教科書にも載っているような人がこのように亡くなったことは、すぐには受け入れられない。科学研究者として、自分の仕事を全うするというのが、二人への最も良い供養になると考えている」と語った。
基礎科学を学ぶ大学院生である90後の杜松涛さんも袁氏と同じ湖南省長沙市出身だが、「今は他の地域の学校に通っているため、長沙市に戻って袁氏を見送ることができなかった」と残念そうに語った。
かつてある人から、「成功の秘訣は?」という質問をされた袁氏は、「秘訣などは特にない。自分の経験からまとめるなら、知識、流す汗、インスピレーション、そしてチャンスという4点に尽きる」と答えたというエピソードがある。
95.2%「袁氏や呉氏などの著名な科学者は、自分の人生の模範」
今はネット有名人の時代で、若者はたくさんのアイドルを追いかけているという見方もある。しかし、真のレジェンドが亡くなった時、若者たちにとって、誰が本当の意味で「アイドル」なのかがはっきりと見えてくると言ってよいだろう。調査では、回答者の95.2%が、「袁氏や呉氏などの著名な科学者は、自分の人生の模範」と答えた。
そしてその「科学者の精神」については、「祖国への思いを胸に抱き、国民に奉仕している」(72.9%)、「創造や実験に勇敢に取り組んでいる」(72.8%)、「たゆまず努力して、難関を攻略している」(70.6%)と答えた。以下、「真実を追い求め、真摯で理性的」(65.6%)、「名誉や利益にこだわらず、研究に没頭している」(52.9%)、「好奇心を持ち続け、革新を継続している」(52.3%)、「失敗を恐れず、不屈の精神を抱いている」(51.3%)などが続いた。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年6月7日