中国の輸出は回復の勢いがますます明らかになっている。税関総署が7日に発表したデータによると、今年8月の中国の輸出額は前年同期比11.6%増加した。これは、新型コロナウイルス感染症の発生以来の記録を更新するとともに、昨年3月以降の記録も更新した。中国新聞社が伝えた。
中国の輸出はすでに2ヶ月連続で10%を超える高度成長を維持した。最近の輸出情勢の大幅な好転を受けて、1-8月の輸出額は今年初めてプラス成長を達成し、増加率は0.8%になった。
商務部対外貿易司の張斌副司長は、「中国の対外貿易の動きは世界の主要エコノミーを上回っただけでなく、国際市場シェアがさらに上昇し、また我々の期待も上回った」と述べた。
最近、中国の輸出が好転を続けていることにはさまざまな原因がある。需要をみると、海外の多くの国が感染症の予防・抑制を中心としつつ経済活動の再開推進に舵を切るにつれ、世界の経済と貿易が回復し始め、外需も徐々に回復してきた。
8月には、中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の新規輸出受注指数が49.1%になり、今年1月以降の最高を更新した上、前年同期の水準も上回り、需要が改善する様子がはっきりとうかがえた。
供給をみると、中国の産業チェーンとサプライチェーンは感染症の中で試練をくぐり抜け、他国の工場が大規模に操業を停止する中でも中国には受注を達成する能力があった。
商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究所の白明副所長は、「中国の輸出額は大幅な増加を続けており、その最も主要な原因は多くの国の産業チェーン・サプライチェーンが大きな打撃を受け、さらには『停止』してしまった中で、中国の産業システムが他国に先駆けて正常な運営を再開し、輸出の競争上の優位性がさらに顕在化したことにある」と述べた。
対外貿易安定の政策が徐々に効果を現していることも原因の1つだ。年初以来、感染症が輸出にもたらした打撃に対処するため、中央政府も地方政府も一連の強力な対外貿易安定の措置を打ち出した。これには貸出や税金などで対外貿易企業への支援を拡大すること、企業の資金面の圧力を緩和すること、各種オンライン展示会の開催を奨励すること、企業の受注獲得を支援することなどが含まれる。
張氏の話によると、今年は通常と異なる対外貿易安定政策が行われ、政策が打ち出される頻度もその力の入れ具合もかつてないほどのものだったという。