中国人民銀行(中央銀行)は3日、実体経済の発展を支持し、中小零細企業への支持を強化し、社会の資金調達にかかる実際のコストを引き下げるため、農村信用社、農村商業銀行、農村協力銀行、村鎮銀行、および省レベル行政区域内でのみ経営を行う都市商業銀行にターゲットを絞り、預金準備率を1ポイント引き下げることを決定した。4月15日と5月15日の2回に分けて実施し、1回あたり0.5ポイントを引き下げる。
人民銀行の関連部門責任者は、「今回のターゲットを絞った準備率引き下げにより長期資金約4千億元(1元は約15.3円)が投入され、平均して中小銀行1行あたり約1億元の長期資金を獲得することになる。中小企業が実体経済を支持するための安定した資金源を確実に増やすとともに、銀行の資金調達コストを年間約60億元減らすことができ、銀行から波及して小規模・零細企業、民間企業への貸し出しの実質金利の引き下げを促進し、実体経済を直接支持する上でプラスになる」と説明した。
同責任者は、「今回のターゲットを絞った準備率引き下げは2段階に分けて実施し、1回の資金投入額が多すぎて流動性が堆積することを防止し、中小銀行の準備率引き下げで獲得された資金が低金利で中小零細企業に流れるよう確保する。今回の引き下げ調整後、預金業務を扱う中小金融機関4千ヶ所以上の預金準備率が6%に下がる。中国の歴史の中でも、発展途上国の状況としても、6%という預金準備率は低い水準だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月4日