中日韓サミット 相互信頼を回復し協力を増進 (2)

人民網日本語版 2019年12月26日14:45

国際貿易投資研究所研究主幹の江原規由氏は「経済面では3カ国は世界経済の領域において独特な補完性を備える。もし日中韓3カ国の経済協力が一層強化されれば、人材資源、高度精密技術、及び巨大市場の適用性にはまだ大きな余地がある」と指摘。「日中韓は世界経済のリード、特に貢献力及び未来の発展の潜在力がいずれも多大で、期待に値する。3カ国間には調整の必要な利害関係が各々ある。これも歴史的要因と関係がある。今回の日中韓サミットで3カ国の首脳は一堂に会し、協力促進のために最大公約数を形成した。例えば省エネ・環境保護、少子高齢化、第三国市場交流、青少年交流等の分野に新たな発展のチャンスが生じた。多元的で高度な東アジア文明を構築する必要のある今日において、世界経済のために巨大なエネルギーを貢献する中国は3カ国関係の改善、発展、及び調整のいずれにおいても非常に重要な役割を演じている」とする。

■中日韓FTA交渉を加速、世界経済の統合を促進

世界経済の下押し圧力が増大し、保護貿易主義と一国主義が台頭する現在、中日韓は一段と協力を強化し、貿易・投資協力水準を高め、地域と世界の平和・安定・繁栄に新たな貢献をする必要がある。

中国外交学院元副院長の江瑞平氏は「今年11月のASEAN関連首脳会議の開催過程において、中国、日本、韓国、オーストラリア、シンガポール、インド等16カ国はRCEPの推進において著しい進展を得た。だが数日後、インド側が約束を反故にし、RCEPの第1期成果には加わらないかも知れなくなった。その後、日本側も『インドが参加できないのであれば、日本も離脱する』との姿勢を表明した。15カ国のRCEPが予定通り2020年に署名できるか否か、重大な試練に直面している。今回の中日韓サミットは、3カ国が共同で2020年のRCEP署名を推進することを明確にした。これは今回のサミットの重大な成果だ」とする。

対外経済貿易大学の庄芮教授は「中日韓にとって最も重要なのは実務的協力の姿勢に基づき、開放的な段階またはモデルにおいて、柔軟な方法を講じ、小異を残して大同につく姿勢に基づき、枠組において合意し、具体的な問題において柔軟な手段を取ることだ。第1に、中日韓FTA交渉の枠組で排除リストをまとめ、関係する問題を棚上げし、過渡期方式を採用して処理し、段階的に交渉を行なうことができる。第2に、中国―ASEAN自由貿易地域モデルを参考に、枠組合意をまとめた後、関係する交渉を段階的に行なうことができる。地域協力の視点から見ると、中国は巨大な市場があり、日韓にとって多大な魅力がある。中国は引き続き制度的開放、ルールの開放、及び良好なビジネス環境を利用して、世界市場に対する中国の魅力を高め、さらに多くのパートナーを参加へと引きつけ、互恵・ウィンウィンの局面を切り開いていく」とする。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年12月26日

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