澳門基金会行政委員会主席を務める呉志良氏は澳門(マカオ)復帰を自ら経験し、目撃した。復帰時に最も印象深かったのは、澳門社会各界が首を長くして復帰を待ち望んでいたことだという。「復帰前、澳門は治安が悪く、不景気だった。澳門各界が最も待ち望んでいたのは早期復帰であり、祖国復帰後に澳門人が自らの主人となる事を期待し、中央政府の支持の下で澳門が経済成長、社会的安定、生活の改善を速やかに実現することを期待していた」。人民日報海外版が伝えた。
復帰後の20年間で、澳門の特色ある「一国二制度」の実践は多大な成功を収めた。「澳門の特色ある」成功経験について呉氏は「復帰後の澳門の変化は誰の目にも明らかだ。国家発展の大局に融け込み、祖国内陸部と共に発展してきたことが、澳門復帰以来の最大の収穫だ」と指摘。澳門における「一国二制度」成功の原因として、以下を挙げた。
(1)中華文化・伝統が澳門ではしっかりと根を張り葉を生い茂らせている。過去の経験により、澳門人は「祖国と運命を共にする」という言葉を深く体得している。国家が強大になれば、澳門も強大になる。国家が貧しく弱ければ、澳門も侮られる。こうした国家への思いは「一国二制度」の発展に非常に適した土壌だ。
(2)澳門では特区政府から多くの市民まで、「一国二制度」の方針と基本法について全面的かつ正確に理解している。澳門人は「二制度」が「一国」を源とし、「一国」に奉仕するものであることを大変よく分かっている。澳門は復帰後の20年間で、ある記録を打ち立てた。つまり、中央と特別行政区との関係に関わる憲法制度上の争いが生じず、中央の権力に挑戦する事態が発生せず、行政・立法・司法機関が厳格に法にのっとり職責を履行して、行政主導の政治体制が有効に機能してきたことだ。