国家科技図書文献センター(NSTL)が主催し、中国科学院文献情報センターが実施する「国家科技図書文献センターの国家発展戦略情報支援サービス成果発表会」が11月29日、北京市で行われた。同発表会で、近年、「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国の世界の科学研究における地位はますます重要になっており、沿線国の科学技術論文数が世界全体に占める割合が2009年の15.6%から2018年の22.7%まで上がったことが分かった。人民網が伝えた。
この「『一帯一路』沿線国の科学技術競争力」と題された報告書は、国家科技図書文献センターがプロジェクトの筆頭機関となり、中国科学院文献情報センターが研究・作成したものだ。報告書はさらに、「『一帯一路』沿線国は科学研究能力や科学研究レベル、規模の違いが比較的大きく、不均衡な発展の状態がみられる」と指摘している。
「『一帯一路』沿線国の科学技術競争力報告書」は、計量分析の方法で、IncitesデータベースとIncopatデータベースを用い、「一帯一路」諸国の科学研究論文発表数、学術的影響力、学科分布、国際協力、技術開発規模、技術導入元国の分布、優位性を持つ技術方向性などについて統計・分析し、「一帯一路」諸国の科学研究成果や国際協力、技術分布などの特徴を深く掘り下げ、「一帯一路」沿線諸国の科学研究力と技術力を明らかにし、各国の科学技術発展現状の理解と科学技術イノベーション協力の推進を行う上で重要な参考資料となる。
今回の会議では、「国家科技図書文献センターの国家発展戦略情報支援サービス」の研究・サービス成果が共有された。上述の報告書もそのうちの一つだが、もう一つの「長江経済ベルト11省・市科学研究論文計量モニタリング分析」と題された報告書は、プロジェクトの担当機関である中国科学院武漢文献情報センターによって研究・作成された。同報告書は文献計量法を採用し、2009年から2018年までの10年間に「Web of Science」コアコレクションの索引に収録された科学論文をベースにして、研究全体から国際科学研究協力、重要成果、学科の規模と影響及びその変化傾向などに至るまで、長江経済ベルト及びその各省・市の中国基礎科学研究版図における地位と影響を明らかに示した。報告書は「一帯一路」関連分野の経済建設と政府のマクロ政策をサポートする第一次資料となり、長江経済ベルト11省・市の科学研究配置のトップレベルデザインにとっても客観的な参考データを提供するものとなる。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年12月5日