四川省成都市で24日に開かれたチョモランマ(エベレスト)科学研究計画始動式で明らかにされたところによると、「世界の屋根」の謎に迫るため、中国の科学者がチョモランマ科学研究計画の開始を決定した。新華社が伝えた。
青蔵高原(チベット高原)は世界で標高が最も高い高原で、「世界の屋根」「地球の第三極」と呼ばれている。青蔵高原及び周辺は世界の地球システム科学研究のホットなトピックであり、地球科学の重大理論の発展・革新を最も実現しうる理想的な場所でもある。
成都理工大学はチョモランマ科学研究計画の企画機関だ。同計画は中国内外の関連分野のトップレベルの専門家・学者を集め、青蔵高原及び周辺の「高原・山地・盆地システムの形成・変化と地球動力学」「鉱物資源形成の法則・調査及び開発利用」「盆地構造―沈積・異性化作用及び油ガス分布法則」「地質災害防止及び生態環境の評価・修復」という4つの主な方向性をめぐり研究を展開する。
成都理工大学の許強副学長によると、青蔵高原及び周辺は中国の重要な生態安全地帯と戦略的資源の備蓄地域であり、中華民族の特色文化の保護地域でもある。同研究計画の展開により、地球システム科学研究の新たなモデルを形成し、青蔵高原地域の持続可能な発展と生態文明の建設を支え、地質災害・生態環境全過程モニタリング・早期警戒体制を構築し、国の重大戦略の需要及び重大プロジェクトの建設に寄与する。
チョモランマ科学研究は今年から2030年にかけ、3つの段階に分けて次第に推進されていく。毎年1000万元以上(1元は約15.5円)の経費が投入される。10−15年の持続的な模索と研究により、地理学基礎理論研究の面で一連の重要な学術成果を産出し、効果的で先進的な技術方法体系を形成するといった目標を達成する。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年11月25日