「北方人」は「南方人」より大食い?「ベルクマンの法則」で説明してみよう!

人民網日本語版 2019年11月18日13:56

中国の北方と南方の人々にとって「食」は常に尽きることのない論争の的と言ってもほかならない。長江以北の「北方人」は小麦粉を主食にするが、長江以南の「南方人」の主食は米。北方人はナツメの砂糖漬けやアズキ餡の甘い粽を好むが、南方人は肉入り粽や卵黄入りのしょっぱい粽を好む。北方の月餅は甘い餡が主流だが、南方の月餅はしょっぱい味が主流といった具合だ。そして冬の訪れとともにささやかれるようになるのが、「北方人の方が南方人より食事の量が多い」という説。しかしこの説は本当に科学的な根拠があるのだろうか?実は、動物学における「ベルクマンの法則」によって、この現象を説明することができる。科普中国が伝えた。

英国の学者ベルクマンは、「たとえ同種の動物でも、寒い地方で生活する個体は、温暖な地方で生活する個体よりも体格がより大きい」ことを発見した。北方人は一般的に南方人より体格が大きい。彼らは体力を維持するためにより多くのカロリーを必要とするため、食事の量が多くなることは別段不思議ではない。

では冬の期間中、中国南北の食事メニューにはどのような違いがあるのだろうか?北方の冬は寒いので、羊肉や牛肉を炒めたり、煮込んだりした体を温め、熱くする食品を摂取するとよい。一方、南方の場合、冬は比較的温暖であるため、ニワトリやアヒル、魚のスープで寒さをしのぐ。当然、南北に関わらず、冬に欠かせない料理といえば鍋料理の「火鍋」だ。北方で最も有名な火鍋といえば銅製の鍋で食べる羊のしゃぶしゃぶ。薄くスライスした羊肉を煮えたぎった湯にくぐらせ、ゴマだれにつけて食べれば、寒さも一瞬にして吹き飛ぶ。そのほかにも羊の背骨を煮込んだ「羊蝎子火鍋」や「火鍋鶏」、「火鍋魚」といった選択肢も。一方の南方の火鍋もバラエティに富んでいる。四川・重慶エリアは辛い食べ物を好んで食べる地域のため、ピリ辛の「麻辣牛油火鍋」がほとんどの人の舌を満足させる鍋料理と言ってもよい。この鍋でよく食べられる食材としてはアヒルの腸や牛の胃袋であるセンマイ、ブタの脳みそなどがあり、ピリ辛の鍋でしばらく煮てから食べると、その旨さは格別。また広東省の潮汕エリアでは、牛肉のしゃぶしゃぶである「牛肉火鍋」が好まれており、様々な部位の牛肉をスープにくぐらせて食べると、あっさりとしていながらしっかりとした味わいを楽しめ、牛肉の臭みは無い一方で、その旨味を引き出し、肉のやわらかい食感を存分に味わうことができる。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年11月18日

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