CNNのある中国駐在記者が25日の中国外交部(外務省)の定例記者会見で、華春瑩報道官に時期的に不適切な質問をし、英国で起きた悲劇を中国が過去70年間に得た多大な成果と進歩を祝ったことと無理に結びつけたうえ、皮肉を言ったのだ。先入観にとらわれて、具体的事件を前に分析的思考の代わりに頑なに価値観を用いるこうした振る舞いは驚きいぶかるべきものであるため、直ちに反論された。華報道官は「あなたの着眼点には問題があり、あなたの思想の奥底、またはあなたの代表する米国の一部メディアの問題を反映している。あなたは一体どんな回答を得たいのか?」と問い返した。環球時報が伝えた。
質問したのはCNN記者のDavid Culverで、今年後半に中国に来たばかりだ。彼は最近、中国の建国記念軍事パレード、NBAが中国社会で引き起こした論争、中国の炭素排出と経済成長などの話題を報じていた。彼の報道を調べると、彼は「共産党中国」「共産党政府」といった言葉を好んで用いている。米国の言説システムでは、こうした言葉はイデオロギーと冷戦の色彩を強く帯びている。
David Culverがこの質問をする前にも、CNNは「中国人39人が英国のトラックで死亡した」との報道の生放送を遮断したと主張したうえ、「中国が自国民が密航のために国外で死亡したニュースを遮断したもの」と暗に非難した。だが実際には24日夜の中国のインターネット上では、英国で起きた悲劇が注目され続け、全てのメディアが報道し、最新情報を更新していた。CNNが造り上げたい「印象」が事実と合致しないのは明らかだ。
CNN記者の拙劣な振る舞いには、今年8月にCNNが香港情勢を報道した際に、あろうことか「香港警察が火炎瓶を使用」とのデマを飛ばしたことを思い出さずにはいられない。香港警察当局は「火炎瓶はデモ参加者から警察側の防御戦に向けて投げられたものだ」と速やかに事実を明らかにした。不動の事実を前に、CNNは「誤った報道」について香港警察に謝罪した。