■多くの国々で悪行を重ねるCNN
1980年設立のCNNは米国の大手ケーブルテレビ・ニュースネットワークだ。1991年の湾岸戦争報道での成功によって、CNNの影響力は米三大ネットワークのNBC、CBS、ABCを超えた。CNNをめぐっては争いが絶えない。例えば中東問題の報道では、良からぬ行いが多い。2006年1月、CNNはイランのアハマディネジャド大統領の演説を報じた際、「我々が核技術を持つ権利を西側は剥奪すべきでない」との発言のうち「技術」の部分を故意に「兵器」と訳した。イラン政府がCNN記者による同国での報道活動を禁止すると警告すると、CNNは速やかに謝罪声明を出した。
内政干渉の疑いで、大統領選期間にCNN記者の受け入れを拒絶したアフリカの国もあった。米国内でも同様で、CNNの振る舞いはしばしば非難されており、ホワイトハウスから記者が追い出されたこともある。
■西側メディアのゲームのルールをまず知る必要がある
「中国に対するこうしたネガティブな言論はこれからもあるだろう。中国に関するニュースでさえあれば、西側メディアは大げさに報じ、中国と関係のない事でも無理矢理関連づけて、中国の制度的問題など論じる」。CNNの振る舞いについて、北京大学の張頤武教授は「中国に対して先入観にとらわれる一部西側メディアのやり方は、西側に元からある対中偏見がもたらすものであり、こうした現象を転換させる方法は短期間ではまずない」と指摘する。
フランス在住のメディア関係者・鄭若麟氏は「中国のイメージを悪くすることはすでに一部西側メディアの本能となっており、こうした状況を変えるには恐らく一世代の時間を要するだろう。現世代の西側メディア関係者が歴史の舞台から退き、新たなメディア関係者が対中認識を改めるのを待って、初めて多少変えることができる」と指摘。自らのフランスでの仕事や仏テレビ局の番組や議論に招待された経験と結びつけて「西側メディアのゲームのルールをわきまえ、その受け入れられる程度をわきまえたうえで対応する必要がある」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年10月29日