リオ五輪でユニフォームを交換後、ハグし合う林丹選手とリー選手
北京時間6月13日、バドミントン男子のスター選手である、マレーシアのリー・チョンウェイ(李宗偉)選手が、マレーシア・プトラジャヤで記者会見を開き、眼に涙を浮かべながら引退を宣言した。2020年東京五輪への出場は断念し、19年におよぶ現役生活に別れを告げることとなった。人民網が伝えた。
リー選手は昨年9月、鼻の癌を患っていることが判明し、治療に専念していた。病状は改善し、トレーニングを再開し、引退を早めることは考えていないとしていた。彼には東京五輪への出場を果たしたいという想いがあり、体調がさらに回復すれば、試合にも復帰する考えだった。しかし体調は思ったように回復せず、厳しい大会出場やトレーニングに耐えうる状態まで回復できなかった。リー選手にとって、今回の引退決意はやむを得ない決断だったこともあり、記者会見の現場で、「引退」の2文字を口にした途端、思わず涙を抑えられず、痛恨の涙を見せた。
リー選手は、現役生活において、69回の優勝を果たしたものの、世界規模の大会ではチャンピオンの座を手にすることはついに無く、オリンピックで銀メダル3個、世界選手権で銀メダル3個、トマス杯で銀メダル1個、アジア競技大会で銀メダル1個をそれぞれ獲得した。「無冠の帝王」と呼ばれたリー選手はの現役生活は常に悲しみに満ちたものだった。そしてその決勝で最も多く彼の前に立ちふさがり、王座をさらっていった相手が中国の林丹選手だった。2人は良きライバルであると同時に、良き友人同士でもあった。リー選手が引退を表明すると、林選手は微博(ウェイボー)上で、歌曲「朋友別哭(友よ泣かないで)」をシェアし、「試合で僕の相手をしてくれる人がいなくなってしまった」と投稿した。
今後の人生設計について、リー選手は、「バドミントン普及活動にできるだけ多く携わっていきたい。また、中国をたびたび訪れてファンと交流したい」と話した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年6月14日