春節(旧正月、今年は2月5日)が近づき、おせち料理に何を食べるかが関心の的になっている。天猫(Tmall)がこのほど発表した「中国人のおせち料理消費報告」によると、インターネットの通信販売で半完成品のおせちを買うのが、80後(1980年代生まれ)や90後(1990年代生まれ)の若い消費者の間で新たな選択肢になった。こうした新しい傾向を受けて天猫の半完成品料理の売り上げは急速に伸び、昨年の16倍に増加した。一方で、多くの高齢者がこれまでのような正月前に食品を買いだめする習慣を改め、生鮮食品ネットスーパーアプリケーション・淘鮮達を操作して新鮮な野菜を家まで届けてもらうようになり、同アプリの売上高は同172%増加した。「銭江晩報」が伝えた。
▽5日で半完成品料理80万点り上げ 80後・90後のおせちの需要が旺盛
天猫では半完成品料理が消費の新トレンドになり、売り上げは前年同期比1683%増加した。おせち料理シーズンの5日間だけでも80万点の売り上げがあった。
天猫の生鮮スーパー・天猫生鮮は、「半完成品料理は現在の多くの若者たちの家の台所で料理するのを好む傾向に合致している。食材は洗ってカットしてあり、調味料もそろっており、鍋で炒めればすぐにおいしい料理ができあがる。ちょっと手を動かすだけで、とても簡単で、多くの人々の間でお客様を迎える時の新たな選択肢になっており、天猫でもものすごい勢いで伸びている」としている。昨年1月、天猫は半完成品の分類を新たに設け、この市場を1年かけて念入りに育ててきた。今年のおせち料理シーズンには爆発的な増加を達成し、売上高は同1683%増加した。8〜10人分の宴会セットが最もよく売れているという。
天猫生鮮のまとめたデータによれば、今や半完成品のおせちを買う人は大きな広がりをみせ、90後から60後(1960年代生まれ)までと幅広いが、最も多いのはやはり80後と90後の若い消費者たちだ。一線都市と二線都市での消費が旺盛で、中でも宅配便をよく利用する浙江省、上海市、江蘇省での消費がとりわけ活発だ。
▽沿海は牛肉と羊肉、内陸は海鮮、浙江、上海、江蘇はマオタイ
おせち料理の嗜好から「何を食べるか」に地域差があることがわかる。もともと海鮮が豊富な東部沿海地域の人は天猫で牛肉や羊肉を買う。上海の人はラム背骨を最もよく買い、浙江の人は牛すね肉を最も多く買い、山東省の人は牛のテールがことのほか好きで、福建省の人はラムチョップを好むといった具合だ。
内陸地域の人は海鮮志向が強い。天猫のデータでは、雲南省と貴州省の人は上海ガニが大好きで、山西省の人はノコギリガザミを買い込み、四川省と青海省の人は牡蠣を大量に買う。天猫はおせち料理の地域的な限界を打ち破り、世界中のよい品物が何でも中国人の食卓に上るようになった。黒竜江省、吉林省、遼寧省の淘鮮達の消費データをみると、これら東北地域の人は餃子、キュウリ、ニラの茎を非常に好むことがわかる。またインドのナンも今年は東北のおせち売り上げランキングに登場し、東北の新春の一家団らんの新たなメニューになった。
高価なおせちを好むのはどの地域の人々か。天猫のスーパーのデータによると、食による健康づくりを追求する広東省の人は西蔵(チベット)自治区の冬虫夏草を最も好み、ものが豊富で人も多い江蘇、浙江、上海の人は貴州省のマオタイ酒を最も好むという。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年1月31日
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