国際労働機関(ILO)が26日に発表した「世界賃金報告」によると、世界では賃金の伸びが鈍化しており、2017年の世界の賃金上昇率は08年以降で最低の水準に落ち込んだ。また男女の間に世界全体で約20%の格差があるという。国連のウェブサイトの26日付情報として、中国新聞社が伝えた。
同報告によれば、17年のグローバル賃金上昇率は16年の2.4%より低下して1.8%となった。この数字は世界136ヶ国の調査データに基づくものだ。
主要20ヶ国・地域(G20)の実質賃金上昇率は16年の0.9%から17年は0.4%に低下し、このうち新興国と発展途上国は16年の4.9%と17年の4.3%の間で変動した。
ILOのガイ・ライダー事務局長は、「高所得のエコノミーでは、国内総生産(GDP)が回復増加し、失業率も低下したが、賃金の伸びは鈍化した。こうした停滞し上昇しない賃金は経済成長と生活水準向上の障害になるので、各国は社会的にも経済的にも持続可能な賃金上昇の道筋を見いださなければならない」と述べた。
同報告によると、世界の女性の平均賃金は男性より約20%少ない。ライダー氏は、「賃金の性別格差は現在の社会における不平等の最も顕著な現れの一つだ。すべての国は格差の背後にある原因をよりよく理解して、性の平等を実現するプロセスを速めなければならない」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年11月27日
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