中国人民銀行(中央銀行)が7日に発表したデータによると、2018年9月末現在、中国の外貨準備残高は3兆870億ドル(1ドルは約113.9円)に上り、8月末に比べて227億ドル減少し、減少率は0.7%だった。新華社が伝えた。
国家外貨管理局の王春英報道官は、「米ドル指数は8月末の水準を保ち、米ドル以外の主要通貨のレートは上昇したものも低下したものもあり、主要国の債券価格は小幅に低下した。レートの換算、資産価格の変動といった要因が総合的に作用しあった結果、外貨準備残高が小幅に減少した」と述べた。
中国金融先物取引所金融派生商品(デリバティブ)研究院の趙慶明チーフエコノミストは、「米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが債券市場に与えた影響ははっきりしており、米国債の利回りが急速に上昇し、5年物の利回りはこのほど3%を突破し、10年ものはしばらくの間3%以上を保った。債券の資産は各国の外貨準備に占める割合が大きく、FRBの利上げが世界の債券価格の下落をもたらし、中国の外貨準備残高の資産価格の再評価にも影響を与えた」との見方を示した。
また王報道官は、「未来を展望すると、外部環境は引き続き大きな不確定性に直面するが、中国経済には高い適応力と外部リスクへの抵抗力、安定した健全な基本的局面が備わり、これが引き続き外貨市場の安定した運営に着実な基礎をもたらすことになる。国内外の要因が作用し合い、中国の外貨準備残高は変動の中にあって安定を維持することが予想される」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年10月8日
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