ある研究によると、朝食にジュースを飲む子供が過体重または肥満になる確率は、そうではない子供の1.5倍に上り、朝食を抜く子供も、過体重に陥りやすいという。なぜならこうした子供たちはおやつをついつい口にすることになりやすいからだという。専門家は、「親は子供の朝ごはんにジュースを与えるべきではない」と注意を呼びかけている。中国婦女報が伝えた。
オーストリア・ウィーン医科大学の研究チームは、児童650人の朝食習慣に関する調査を実施、彼らの身長・体重との関連性に関する研究を進めた。児童の約29%は、「過体重」もしくは「肥満」だった。13歳以下の児童10人中、毎日朝食を食べる習慣がある子供はわずか4人、「毎週朝食を食べる日は5日以下」と「朝食は食べない」がそれぞれ3分の一を占めた。
研究から、朝食に水を飲む子供は、ジュースを飲む子供より、過体重となる確率は40%低く、朝食を食べる子供は、食べない子供より、平均体重が約1.36キログラム軽かった。
研究チームのリーダーであるMaria Luger博士は、ウィーンで開催された「世界肥満会議」において、保護者は子供の朝食に含まれる糖の分量を減らすべきだと呼びかけた。Luger博士は、「食物繊維を多く摂取することは非常に重要であることから、ジュースを飲ませる代わりに、リンゴやオレンジを与えるべきだ。朝食時には、子供には水か無糖の飲み物を飲ませること。ジュースを飲ませるときには、忘れずに水で薄めるように」と注意を促している。
これまでの研究から、果物のジュース350ミリリットル中には、ティースプーン9杯分もの糖分が含まれることが分かっている。また、ジュースに加工すると、果物をそのまま食べる場合ほど栄養分は豊富ではない。英国公衆衛生省はこのほど、「子供は、適切な量の3倍の糖分を摂取しており、そのうち半量は、健康的とは言えないおやつや加糖飲料で摂取している」という事実を突き止めた。欧州肥満学会(EASO)のJason Halford教授は、「ジュースが断じて良くないという訳ではないが、生の果物と全く同じような満足感を得られるわけではなく、食物繊維も取り除かれているため、ジュースは『糖分が濃縮された飲料』と化している」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年6月6日
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