何をどれくらい食べるかが肥満や痩せているスタイルの主な原因であると考えている人が多いかもしれないが、真実はさにあらず。日本の岡山大学大学院と保健管理センターの共同研究から、食事のスピードこそが肥満を引き起こす要因の中で疎かにしてはならない項目の一つであり、健康にも多大な影響を及ぼすことを明らかにしている。生命時報が伝えた。
研究グループは、大学生を対象に、肥満と食事スタイルとの関係をめぐり3年間におよぶ追跡調査を実施した。その結果、摂取カロリーにほとんど差が無い場合、「早食い」の人は、食べるスピードが正常な人に比べて、肥満のリスクが4.4倍も高く、早食いの男性は、早食いの女性に比べ、より大きな影響が見られた。
研究グループは、「これまで、肥満と早食いの関係については、短期的な横断的分析のみとなっており、同一の対象に対する長年にわたる垂直式分析は、今回が世界で初めてのものとなった。脂っこい食べ物を好み、ドカ食いをするなど、他の飲食習慣に比べ、早食いが体重に及ぼす影響はより大きくなっている。年齢を重ねるにつれて、基礎代謝は低下して、ますます太りやすくなる」と説明している。専門家は、「中年期以降、肥満が引き金となって高血圧症や糖尿病に罹患することのないよう、若い頃から、早食いという悪習慣を改めるよう注意すべきだ」とアドバイスしている。
早食いの習慣がある人は、まず、「食べ物をゆっくり噛む」という意識を育てる必要がある。口腔衛生・肥満治療の専門家は、「一口につき20~30回噛むこと」を薦めている。これは、最初は難しいように思われるが、だんだんと意識を変える努力をして、少しでも多く咀嚼するよう心掛けると、大きな変化が感じられるという。こうした優れた食習慣は、子供にとってより大切になる。なぜなら咀嚼回数を増やすことは、肥満の予防だけでなく、顎の発達にもプラス影響を及ぼすからだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年4月17日
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