中国が自主開発・建設する北斗衛星測位システムは開通5周年を迎えた。国務院新聞弁公室は27日に記者会見を開き、北斗システムの年間の重要な成果と多くの新しい見どころを紹介した。人民日報が伝えた。
中国はすでに北斗2号システムの建設を終え、中国及び周辺地域でサービスを提供している。北斗3号システムの建設を着実に推進しており、世界範囲のサービスを提供する予定だ。
北斗2号の性能は着実に向上している。システムは5年間連続で安定的に稼働しており、測位の精度は10メートル内から6メートル内に向上している。予備衛星4基を追加し、2基がすでに軌道上に打ち上げられている。北斗地上強化システムを建設し、全国範囲でネットワークを形成し、リアルタイム・センチ級の高精度サービスを提供可能だ。世界連続観測・評価システムを構築しており、4大測位システムに対する観測・評価能力をつけた。
北斗3号のネットワーク構築が始まった。北斗3号システムは技術がより先進的で、建設規模がより大規模で、系統性がさらに高い。系統性、耐用期間、サービスの精度などの指標で北斗2号を全面的に上回り、世界一流水準に達している。
国産北斗チップの規模化応用を実現しており、全体性能で国際同類製品と同水準に達するか、上回っている。その販売量も現在すでに5000万個を突破している。
業界や地域での応用において一定規模の効果が生まれている。北斗はすでに公安・交通・漁業・電力・林業・減災などの業界で広く使われており、スマート都市の建設と社会管理に貢献している。すでに480万台の車両に搭載されており、世界最大の北斗車載ネットワークプラットフォームを構築している。中国全土の4万隻以上の漁船に北斗が搭載されており、これまでに延べ1万人以上に救助サービスを提供した。
北斗は一般人の生活にも進出しており、指で触れるだけで利用できるようになった。世界主流携帯チップのほとんどが北斗に対応可能となっており、国内で販売されるスマートフォンは北斗が標準スペックになっている。シェア自転車は北斗搭載により詳細な管理を実現している。
国際協力と交流の面で、北斗はすでに海外進出し、世界との融合を加速している。すでに中露衛星測位協力プロジェクト委員会、中米・中欧衛星測位協力作業部会を設立し、中露衛星測位総合観測プラットフォームを構築している。米露とシステムの相互互換の共同声明を発表しており、複数のシステムがウィンウィンを実現し、世界のユーザーがより効果的かつ信頼性の高いサービスを利用できるようにするため貢献している。
計画によると、北斗3号は2018年末に基本システムを構築し、2020年末に世界一流のグローバルシステムを構築する。これを踏まえた上で、北斗をベースとする国家総合測位・ナビ・時報体制の構築を加速するとしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年12月28日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn