中国科学技術情報研究所は31日、中国科学技術論文統計2017年版を発表した。その結果によると、中国の国際論文被引用回数は世界第2位になり、前年比で順位を2つ上げた。学科別に見ると、材料科学で世界一になった。科技日報が伝えた。
統計結果によると、中国の国際共同作成論文の数が全体の4分の1以上となっており、国際大科学協力による論文数が増加を続けている。同研究所の戴国強所長は、「これらのデータは、中国の科学研究者の実力の向上を示している」と話した。
◆論文数が世界2位をキープ
中国の国際科学技術論文数は、8年連続で世界第2位となった。「SCI(Science Citation Index)」論文収録データバンクは2016年、中国の科学技術論文を32万4200編収めた。世界に占めるシェアは17.1%で、0.8ポイント上昇した。米国は中国の1.5倍となる50万2300編で首位を維持し、世界シェアの26.5%を占めた。
論文発表後の被引用回数は、論文の影響力を反映する。2007-17年10月の間に中国の科学技術者が発表した国際論文の被引用回数は延べ1935万回で、2016年の統計時と比べ29.9%増加した。英国とドイツを抜き、世界第2位になった。
◆9学科の被引用回数が世界第2位に
統計データによると、中国の国際注目論文数は世界の4分の1を占め、被引用回数で世界第3位をキープした。各学科の論文の2007-17年の被引用回数のうち、世界トップ1%以内の論文は高被引用回数論文と呼ばれる。この2年間で発表され、直近の2ヶ月で大量に引用され、かつ被引用回数が同学科のトップ1‰内に入る論文は注目論文と呼ばれる。
2017年10月現在、中国の高被引用回数論文は前年比18.7%増の2万131編で世界第3位をキープし、世界に占めるシェアは5.7ポイント上昇の14.7%となった。中国の国際注目論文数は703編で世界全体の25.1%を占め、世界第3位を維持した。
中国の材料科学分野の論文被引用回数は首位で、別の8学科は世界第2位となった。
2016年には中国の18学科の論文被引用回数が世界トップ10に入った。2015年と比べると、世界2位以内に入った学科は9に増え、うち材料科学は世界一となった。環境・生態学は順位を1つ上げ、世界2位になった。
◆国際大科学協力による論文数が増加
2016年に中国が発表した国際論文のうち、国際共同作成の論文が8万3千編で、中国全体の25.8%を占めた。うち中国人が筆頭著者となる国際共同論文は、中国の国際共同論文全体の71.6%を占め、協力先は155ヶ国・地域となった。協力先の上位6ヶ国は、米国、豪州、英国、カナダ、日本、ドイツ。
総合的な国力と科学技術力の強化に伴い、中国は国際大科学協力に参加する能力を手にしている。
統計データによると、2016年に中国人が参加・発表した論文のうち、著者の人数が1000人以上で協力機関が150以上の論文は225編で、2015年比で19.7%増となった。100人以上・50以上は496編。高エネルギー物理学、天文・天体物理学、気象・大気科学、生物学、医薬・衛生などの学科が含まれる。中国が筆頭機関となった論文は27編で、協力に参加した国・地域は26にのぼる。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年11月1日
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