「中高年の両親には想像していたような年配の風情はなく、若い人と同じく、スマートフォンを通じてモバイルインターネットの新しい生活を積極的に楽しんでいる」。このほど行われた調査の結果、全国の中高年の「手切族軍団」はすでに大きな世代になっており、淘宝(タオバオ)や天猫(Tmall)だけでもすでに3千万人近くいることがわかった。主力は50~59歳の退職年齢を控えた世代で、「軍団」の75%を占めるという。データをみると、過去9ヶ月間に、50歳以上の中高年のネット通販での一人あたり平均消費額は5千元(1元は約8万5227円)に上り、平均購入点数は44点だった。
この調査結果は予想をやや裏切るものだった。「老い」とは落ちこぼれることを意味し、高齢者は若い人々のライフスタイルを理解しないし受け入れようともしない。モバイルインターネットといえば、若い人々の専売特許で、高齢者はスマートフォンさえ使いこなせない。多くの人がこのように考えていた。だが今回の調査により、高齢者には若年化の傾向があり、想像していたような老いさらばえた姿はしていないということがわかった。
中国共産党第19回全国代表大会は中国社会の主な矛盾点を定義し直し、よりよい生活に対する国民のますます高まる需要と不均衡で不十分な発展との間の矛盾へと転化したとの見方を示した。ネット通販が迅速に発展したのは、「よりよい生活に対する国民のますます高まる需要」を満たしたからだ。高齢にも同じようによりよい生活に対する需要がある。社会は以前とは変わった。高齢者は多くの面で実際にトレンドを左右しており、新しい物事を受け入れる時には頑固一徹ではない。高齢者の「よりよい生活に対するますます高まる需要」を直視し、彼らを誘導しようとするなら、彼らの新しい物事に対する受容度が想像を遙かに超えていることを知るはずだ。
スマートフォンやネット通販だけでなく、多くの方面で高齢者は「よりよい生活に対するますます高まる需要」を抱えており、矛盾の多くは需要と供給のアンバランスとして現れる。ここ数年、広場ダンスや高齢者大学が全国的な現象として広がったことは、高齢者の時間の過ごし方に対するますます多様化する要求を如実に示すものといえる。社会全体が高齢者の需要を直視し、「不均衡で不十分な発展」の解決に努力したなら、多くの問題は一刀両断に解決されることになる。
先週末は重陽節(旧暦9月9日)にあたり、多くの人々が高齢者の願いによりよく応えたいという気持ちを表した。実際、新時代に突入した今、高齢者に対する最もよい接し方は、彼らの「よりよい生活に対するますます高まる需要」を満たすことだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年10月30日
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