2016年9月21日  
 

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稲田氏の「深く介入」に見る日本の焦燥心理

人民網日本語版 2016年09月21日08:34

報道によると、日本の稲田朋美防衛相は訪米時に、南中国海沿岸国の軍事能力育成を含め南中国海問題への介入を深めると公言した。米国メディアによると、両国防衛相は会談を行ない、日米合同の南中国海巡航を発表した。だが米国防総省ウェブサイトはこれについて一言も触れず、会談後の記者会見でも稲田氏は質問に言葉を濁し、明言を避けた。日米が「共同護衛」を日程に上げるか否かにかかわらず、稲田氏の多くの発言はすでに日本が「南中国海に深く介入する」との強いメッセージを発している。人民網が伝えた。(文:馬建光<国防科技大学国際問題研究センター>)

日本は域外国でありながら南中国海に長く介入している。だが直接の軍事的介入は少なく、主に他国の助けを借りて中国に対抗するものだった。日本は南中国海問題の国際問題化を極力推し進め、G7サミット、東アジアサミットなど多くの外交舞台で「航行の自由の維持」などを名目に南中国海紛争を会議の議題に加えるとともに、フィリピンの申し立てた南中国海仲裁裁判を支持した。日本は同時に「防衛装備移転三原則」を可決して武器輸出制限を緩和し、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)で南中国海諸国の海洋軍事能力建設への「支援」を承諾すると共に、ベトナムの南中国海偵察能力を高めるための地球観測衛星打ち上げへの支援に同意した。また、政府開発援助(ODA)などを通じてASEAN諸国に経済支援を行なっている。これは南中国海問題でASEANの対中非難策動を意図したものだ。

最近の国際情勢の微妙な変化から、日本が余り「落ち着いていない」理由が探せるようだ。フィリピンのドゥテルテ新大統領による外交上の米日からの「離反」、中越合意による南中国海紛争の沈静化などだ。事実上、日本はかつての曖昧な態度を変え、米国との南中国海「合同巡航」を主導的にわめき立て、「脅されて加担する」から「主導」へと変わった。これは「世界の政治、軍事大国への野心」の段階的推進の現れだ。

近年日本は憲法改正、新たな「日米防衛協力指針」、「新安保法案」可決などの一貫した措置によって、自衛隊の使用制限を一層緩和し、準軍隊から真の意味の軍隊への移行を推し進めるとともに、地域的制限を突破して、域外国・地域の問題に介入できるようにしてきた。これらの行為は国際秩序に対する重大な挑発であり、日本国内の軍国主義の「巨獣」による戦後体制への猛烈な突撃だ。南中国海への日本の仰々しい介入の意図は、短期的には東中国海での中国との摩擦から視線をそらし、「両海連動」の状況を形成し、南中国海の一部の国による「蜂の群れ」のような攻撃を煽動して、中国に掣肘を加え、東中国海方面での対日圧力を軽減することを狙ったものだ。同時に、表面上は米国の「アジア太平洋リバランス戦略」と策応し、米国の「虎の威を借りて」「南進戦略」を密かに推し進めるものであり、1936年の「国策基準」計画と「同じ流れを汲む」ものだ。長期的には、日本の「大国へのこだわり」は軍国主義と入り交じり、その外交政策の「原動力の基礎」を共に構成して、極端な右傾化行為の「上部構造」を決定づけている。

稲田氏は安倍氏の信頼の厚い「有能な腕利き」であり、「後継者」の立場を獲得する可能性が高いとされる。したがって、日本の挑発行為は長期間激化する可能性もある。中国の程永華駐日大使が表明したように、自衛隊が南中国海で米軍の実施する「航行の自由」作戦に参加した場合、中国の譲れぬ一線を越えるものであり、中国側は断じて容認しない。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年9月21日

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